第一話 刻限その八
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り人間ではなかった。
頭は猫のものだった。いや、それは虎だった。虎の頭を持ち禍々しく伸びた爪を生やしていた。牧村はそれを見てすぐに相手が何かを言った。
「化け物、いや」
ここで高校の時に授業で習ったあるものを思い出したのだった。
「虎人間か。そうだな」
「そう、俺は虎」
その虎の方から言ってきた。山月記に出て来るその虎そっくりだったのだ。目の前にいるそれは身体はまだ人間であれは完全に虎になってしまっていたが。
「虎だ。人ではない」
「人ではないか」
「そうだ。だから喰う」
虎人はまた牧村に対して言って来た。
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