第四話 改造その十二
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に?」
「捕まる筈がない」
絶対の自信さえ見せてきた。
「そんなまずいことはしない」
「じゃあ七分半ね」
未久はあらためて彼に時間を聞いたのだった。
「待ってるわよ」
「ああ。楽しみにしておけ」
「遅れたらアイスキャンデー一本貰うわ」
「それは断る」
この辺りは今までで最もはっきりとした言葉であった。
「あれは半分は絶対に俺のものだ」
「厳しいわね」
「厳しいも何も御前は前どれだけ食べた」
「育ち盛りだからいいじゃない」
「駄目だ。半分は俺だ」
「わかったわよ。それじゃあ」
少しふてくされた感じになって電話を切ってきた。何はともあれこれで話を終えて牧村は携帯を元のポケットに収めた。そのうえでサイドカーを発進させようとする。その時にふと思い呟くのだった。
「今日の勝利は御前のおかげか」
こう呟く。それは他ならぬこの相棒に対して向けた言葉だった。勝利をもたらした相棒に対して。
第四話 完
2008・9・24
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