第二話 天使その十九
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わかった。しかし今の髑髏天使の感覚では水中での動きまではわからなかった。半漁人もそれを知っていてあえて素早く動いたのがわかるのだった。
しかし髑髏天使は動かない。少なくとも自分からは。ただその場所に留まっている。右手に剣を持ったまま。微動だにしないのだった。
そして。身体を右に捻った。そのまま身体を反転させて右手の剣を突き出した。するとそこには半漁人がいたのだった。
半漁人の胸を貫く。忽ちのうちにその緑色の血が沸き起こる。水中なのでまるで花が咲くように水の中で沸き起こったのだった。それは禍々しい色をした緑色の花だった。
「ば、馬鹿な」
「やはりそこだったか」
髑髏天使は剣が胸に突き刺さり呆然としている半漁人に対して冷徹な声で語った。
「来るとわかっていた」
「わかっていただと」
「心臓だと言ったな」
剣を引き抜きつつまた彼に述べた。
「貴様は今」
「言った」
「それでわかったのだ。貴様がどう来るかがな」
「我の言葉でか」
「そうだ。一撃で倒すと言った」
このことも彼に聞かせる。
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