第二話 天使その十五
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「髑髏天使について調べている合間に書いていくわい」
「じゃあそっちも頑張って」
「一応応援するから」
「一応か」
「だってそっちは全然興味ないし」
「ねえ」
薄情な面もある妖怪達であった。
「まあ僕達で協力できることがあったらするけれど」
「とりあえずは」
「ああ、別にないのう」
博士も博士で実に素っ気無い返事であった。
「資料はあるからのう、肝心のな」
「だったら遊んでいたらいいんだね」
「遊ぶよ。答えは聞かないから」
「別に構わんが」
やはり言葉は今は素っ気無い。
「遊ぼうが何をしようともな」
「それじゃあ飲むとする?」
「いいね」
「また飲むのか」
これには少し呆れた感じを見せる博士であった。
「好きじゃのう、本当に」
「まあ博士も後でね」
「楽しくやろうよ」
「毎日飲み過ぎではないのか?」
これは博士自身にも言えることであるがそうしたことには頓着してはいないようである。ある意味非常に幸せな人物ではある。
「いい加減身体を壊すぞ」
「大丈夫大丈夫」
「お酒は百薬の長」
垢舐めと河童はもう飲みだしている。当然ながら河童は楽しそうに胡瓜を咥えている。やはり河童といえば胡瓜なのである。
「飲めば飲む程健康になる」
「だからやるよ」
「ではわしも仕事が終わったらな」
とりあえずは本を読むのだった。
「入らせてもらおうか」
「是非共」
「また皆でやろうよ」
「わかった。それにしても」
ふとここで物思いに耽るのであった。そして出る言葉は。
「最近家に帰っておらんのう、わし」
「そういえばそうだね」
「ずっとここで本を読んでお酒飲んでだからね」
「お風呂はどうしてるの?」
「近くのスーパー銭湯じゃ」
贅沢である。
「そこで洗濯もしておるぞ」
「そうだったんだ。それで臭くないんだ」
「成程ね」
「じゃから時々いなくなっておったじゃろう?」
こう妖怪達に問うてみせた。
「そういうことだったんじゃよ」
「身体を清潔にするのはいいことだしね」
「けれどさ、博士」
ここで垢舐めが出て来た。
「何じゃ?」
「お風呂に入る時間がなかったら僕がいるよ」
楽しそうに笑って博士に言うのであった。その長く赤い舌を見せながら。
「何時でも垢を舐め取ってあげるよ」
「それは遠慮するわ」
あからさまに嫌そうな顔をしてそれは断る博士であった。
「折角じゃがな」
「何だい、つれないなあ」
「舐められたらそこが唾臭くなるじゃろうが」
博士が嫌がる理由はこれであった。当然と言えば当然であった。
「じゃから遠慮したいわ」
「そう、わかったよ」
「まあ今は適当に酒を飲んでおいてくれ」
話をこれで止めてまた本を読みだす。
「後で合流するから
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