第五十九話 精神その九
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確かに精神の形はひしゃげ曲がっている。だがそれでもだ。
「これではだ」
「僕達の誰も倒れないよ」
「ここまでくるとだ」
神はそんな彼等を見てだ。そうして話してきた。
「普通の生命体ならばだ」
「壊れるな」
「そうだ、壊れる」
逆さ男への返答だ。
「確実にな。しかし貴様等の誰もが壊れないとはな」
「さて、どうするつもりだ」
髑髏天使は精神の全体がひしゃげ形が元のものでなくなろうとしてもだ。それでも言葉を出す。
「さらに来るか」
「貴様等がまだ壊れないならだ」
ならだだと。神は乗った。
「我もだ」
「来るか」
「そのまま。壊れるのだ」
こう言ってだ。そのうえでだ。
その力をさらに込める。極限のさらに極限だ。それを出すとだ。
やがてだ。神はだ。己の方がだった。
次第にだ。その力がだった。
「むう」
「遂にか」
「どういうことだ、これは」
ここでだ。神の力がなくなったのだ。
そしてだった。急にだ。
神のその攻撃がなくなった。それを見てだ。
「何だ、これは」
「遂にだな」
髑髏天使が言った。
「貴様が壊れたのだ」
「我がだと」
「そうだ、貴様がだ」
こう神に言うのである。力がなくなった神をだ。
「貴様は極限までその力を出したな」
「如何にも」
「その為だ。貴様が壊れたのだ」
「力を出した故にか」
「出し過ぎた」
それだというのだ。
「貴様は出し過ぎたのだ」
「馬鹿な、我は神だ」
「そうだ。確かに貴様は神だ」
髑髏天使は神の言葉をそのまま返してみせた。そのうえでだ。
その神にだ。言うのだった。
「しかし神といえどだ」
「神といえどもだというのか」
「その通りだ。力を出し過ぎれば耐えられなくなる」
「我自身がか」
「だから貴様は壊れた」
そのせいだというのだ。神は力を出し過ぎだ。自滅したというのだ。
そしてだ。神にさらに言うのである。
「おそらくだ。俺や死神達だけであればだ」
「壊せた」
「確実に壊せた」
それだけの力がだ。神にはあったというのだ。
だがそれでもだとだ。髑髏天使は言葉を続けるのだ。
「だが俺達だけではなかった」
「魔神達もいたからだ」
「その連中にも攻撃を浴びせていた。その分だけだ」
「我は。力を使い過ぎたか」
「そして敗れたのだ」
そうだというのだ。
「そういうことだ」
「そうだったのか。それで我は」
「貴様は力を使い過ぎた」
「それ故にか」
「滅びる」
そうなるというのだった。
「このままな」
「わかった」
神はその髑髏天使の宣告に対してだ。こう返すのだった。
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