暁 〜小説投稿サイト〜
髑髏天使
第八話 芳香その一
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
えてその中に様々な具が煮立っていた。
「後は。何するのよ」
「雑炊にするつもりだけれど」
 母は湯気を立てるその鍋を見ながら未久に答えた。
「今日はね」
「そうなの、雑炊なの」
「お父さん好きだから」
 ここでちらりと自分の夫を見るのであった。
「それに最後の最後まで栄養を摂らないと駄目じゃない」
「そうよね、確かに」
「来期だって最近かなり身体動かしてるし」
 母は最後に自分の向かい側にいる息子を見た。彼は今まで会話に入ることなく黙々と食べ続けていた。表情もいつもの無愛想なものである。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ