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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第五十二話 狂気の魔装機
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させてもらおう」
「謙虚だね」
「謙虚も何もないさ」
 そう言って微笑んだ。
「それが戦争というものだろう。違うだろうか」
「まあそうだけれど」
「そういうことだ。それではこれから宜しくお願いする」
「ああ、こちらこそ」
 あらためて皆に対して挨拶をした。こうしてロンド=ベルにまた一人頼もしい仲間が入ったのであった。
 その日は結局何もなかった。だが次の日朝から異変が起こった。
「これは」
 その時部隊の先頭で哨戒にあたっていたダイターンのレーダーに反応があった。それを見た万丈が顔を曇らせる。
「万丈様、どうなされましたか」
「ギャリソン、どうやら大変なことが起ころうとしているよ」
 彼は自分の執事に対して答えた。
「大変なことといいますと」
「こちらに敵が向かって来ている。それもかなり巨大な奴がだ」
「巨大ですか」
「多分ゼツだ。遂に来たぞ」
「ふむ、それは何とかせねばなりませんな」
「何とかって」
「ギャリソンさんってこんな時でも落ち着いているのね」
 それを後ろから見ていたビューティとレイカが呟いた。
「慌てても何にもなりませんから」
 これ対してやはり落ち着いた様子で返す。
「そして万丈様、その敵はどちらに向かって来ていますか」
「こちらに一直線に来ている」
 万丈はレーダーを見ながら言葉を送る。
「すぐに皆に伝えてくれ、来たと」
「はい」
 ギャリソンはそれに頷いた。
「全軍戦闘態勢だ。これは用心してかかった方がいい」
「わかりました」
 こうしてロンド=ベルは戦闘態勢に入りゼツを待ち受けた。彼等は緊張した顔もちで前を見据えている。皆強張っていた。
「来るか」
 マサキが前を見ながら呟いた。
「あの爺さん、やっぱり俺達を最初に潰すつもりか」
「どうやらそうみたいね」
 セニアがそれに応じてきた。彼女もノルス=レイに乗って出撃している。
「それだけあたし達が憎いってことでしょ」
「何度も痛めつけてやったからな」
「そういうことは絶対に忘れないからね」
「嫌な性格だな」
「ラングランにいた時からね、頭がおかしかったから」
「頭がか」
「所謂狂気に心を支配されていたってやつね」
 そう語るセニアの表情が暗いものとなる。
「自分とその研究の為には。他人がどうなろうと構わない」
「エゴイストってことかしら」
「そうね」
 シモーヌの言葉に頷いた。
「一言で言うと。増大化した自我と制御の効かない欲望。それが全てなのよ」
「そうなのか」
「本当にいかれてるのね」
「それで今シュメルさんを使って何かを作り上げた。多分かなりの自信作の筈よ」
「そうでなければバゴニアから出奔したりはしないな」
 アハマドは冷静に言った。
「見切りをつけたのだろう。利用価値
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