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FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
第十二話 ルシアとカナの想いとギルダーツという男
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体で一緒に外出したものだ。その事に嬉しく思いつつも迷惑を掛けてしまっているのではと思っていた。カナも似ているのかもしれない。迷惑を掛けたくない、S級魔導士の父の負担になりたくないと。

 もしそうならば、俺は何も言えない。自分はそれを解決せずに転生という道を選んだのだから。この選択が逃げになるのか、それとも新たな第一歩になるのかは自分が決めることだと思っている。ただ両親との思い出は色あせても、生涯忘れずにいようと決めている。……まぁカナの想いとギルダーツとの関係性は所詮推測の話だ。俺ができることはカナを連れてギルダーツに話に行くことくらいだった。


 カナはその時いつも戸惑いながらもギルダーツに話しかけられると嬉しそうに答えていた。これを俺がギルドに所属してからずっとも続けている。あとはカナ次第だった。それとは別に俺はギルダーツに対して思うことがあった。それは勿論ギルダーツと戦うこと。見れば分かるほどの実力差。戦わずして分かるほどの実力差というのは、大抵は自身が思っている以上に差に開きがあるものだ。それを実感したかった。

 しかしカナがいる手前中々言いづらかったこともある。カナと仲良くしている俺と、恐らく親族のギルダーツが戦うことはあまり良い気がしないのではないかと。だが、俺がカナに対して気がついたように俺の想いもカナは気がついていたようだ。

 だからカナは俺に模擬戦なんだから気にしないよと笑いながら言ってくれた。……お互い様だったというわけだ。この言葉を言ってくれたのがギルダーツが次の依頼に行く前日のことだった。


 ギルダーツが依頼に行くためギルドを出て少し離れた場所で俺は待ち構えていた。当時14歳だった俺は依頼に行く前に模擬戦を承諾なしにしてもらうことに若干の申し訳なさがあった。依頼を受ける前に俺との戦闘で多少消耗してしまうのではないかと。

 だが、こうして対面したとき俺のあまりに馬鹿げた心配は吹き飛ぶことになった。ギルダーツが俺の目の前に現れ真正面で対面したとき脳裏に浮かんだ言葉は「敗北」の二文字だった。そしてこの男は予め俺が待ち伏せしていたことを分かっていたかのように、ニヤリと笑い左手に荷物を抱えながら空いている右手の人差し指で掛かって来いと言わんばかりに指を振っていた。

 この時の戦闘は十五歳になった今でもあまり思い出したくは無い。あまりに圧倒的な敗北だったから。一歩、ただ一歩だけでもギルダーツを動かすことができただけでも満足し気絶してしまったことなど思い出したくも無い。この悔しさと惨めさだけは今でも昨日のように思い出せる。そのままボロボロになった体でギルドに戻ったときエルザやカナに慰められつつやけ酒した光景も今思えば随分と情けない場面だっただろう。

 それから約一年後の現在もカナとギルダーツの関
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