第3章 白き浮遊島(うきしま)
第23話 ルイズに王命?
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じゃないですか。以後はセバスチャンと周りからも、そしてタバサ本人からも呼ばれる存在に。
「えっと、キュルケさん。もしかして、食事が未だなんやったら、準備をするけど……」
まぁ、俺がセバスチャンだろうが、ロッテンマイヤーだろうが、何と呼ばれようが問題はないのですが、キュルケは一体、何の用事が有って乱入して来たのでしょうか。
但し、何をしに来たんや、ワレ。では、流石に問題が有るので、一応、そう聞いてみただけなのですが。
こう問えば、キュルケの方からこの部屋に突撃して来た理由を語り出すと思いましたから、水を向ける意味からそう言ったのですが。
まして、本来なら訪問の理由を聞くべき俺の蒼き御主人様は何を問う訳でも無く、ただ、俺とキュルケのやり取りを見つめるだけでしたからね。
「そんな事はどうだって良いのよ」
その俺の一言で、ようやくこの部屋を訪れた理由を思い出したのか、キュルケは少し強い感じでそう答えた。……但し、突如部屋の中に飛び込んで来て、其処に有った夕食のおかずを摘まみ食いしたのは、貴女の方だと思うのですが。
もっとも、俺が問うべき内容でも有りませんか、この辺りについては。
「タバサ。明日から出掛けるわよ」
そして、そう、突然の話題変換を行うキュルケ。しかし、イチイチ、話の前振りと言うモンを行わない女性ですね。これでは話の前後の脈絡がなさ過ぎて、答えの出しようがないでしょうが。
「何故?」
そう、短くタバサが答える。あまり興味の無さそうな雰囲気で。
これは、普段の彼女なら当然の反応ですか。それでなくてもタバサはフェニックスの再生の儀式に関わっていたから、一週間は確実に魔法学院の授業に出ていません。流石にガリアの騎士の仕事をこなしている事は、学院の方が知っていてくれるから大きな問題はないと思いますけど、それ以外の理由であまり授業をサボるのは……。
おそらくですが、相手がキュルケでしたから、理由を問い返してくれただけで、俺がこの台詞を口にしたのなら、そんな返答は為してくれなかったでしょう。
「しばらく前に、ルイズの部屋に真っ黒な頭巾で顔を隠した女性らしき影が入って行ったんだけど、誰だと思う?」
意味有り気な笑みを浮かべて、そう台詞を続けるキュルケ。
しかし、誰だと思う、と言われても、キュルケさん。貴女、タバサの親友を自称しているのですから、タバサがそんな事に興味が有る訳がないと言う事ぐらい知っているでしょうが。
案の定、まったく興味が無さそうな雰囲気で、首を横に振るタバサ。
但し、その仕草を見てから、何故か満足そうに首肯くキュルケ。
何か、メチャクチャ自分に都合の良い勘違いをしているような雰囲気が有るのですが。
「それで、少し気
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