第3章 白き浮遊島(うきしま)
第23話 ルイズに王命?
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……。
それに、俺は彼女の周りに居る男子生徒達から、かなり嫌われているみたいですから、出来る事なら近付きたくはないんですよ、キュルケにはね。
どうも、彼女の周りには、嫌な視線や雰囲気が充満していますから。
……恋愛関係の気と言うのは上手い事行っている間は良いのですが、ひとつ歯車が狂うと悪い流れに進んで行く物なのです。
まして、彼女の周りに渦巻いているのは、嫉妬とねたみと、そして欲望。どれを取っても、俺に取っては、良い感情とは言い難い物ばかりですから。
まぁ、キュルケ本人がそんなに危険な雰囲気を発している訳ではないので、彼女自身にはあまり問題がないとは思いますけどね。
ただ、彼女に関しては、多少の引っ掛かりを感じているのも事実なのですが……。
おっと、ショウもない事を考えている内に何時の間にか、王女様は学院本塔内に入って行ったみたいですな。
それでしたら、この王女様の御出迎えの式典は終了。本日は残りの時間の授業はお休みと言う事。
ならばタバサ御付きのセバスチャンと致しましては、昼食の準備と、午後のお茶の事を考えて置く必要が出て来たと言う事ですね。
もっとも、王女様がいらしたから、今晩の食事はまた、パーティの可能性も有るとは思うのですが……。
本当に、この学院、何時勉強をしているのでしょうかね。
尚、パーティは……。確かに、山海の珍味と言う料理が用意されるのですが、俺の口には合わない料理の方が多いですから、出来る事なら、御辞退させて頂きたいのですが。
そんな、今晩の夕飯に対して既に意識を飛ばしながら、瞳では、現在、俺の右隣で読書中の蒼き姫を探す。
しかし、読書中と思われた御主人様は、何故か俺の方をじっと見つめて……。
何でしょうか。さし当たって、彼女から言われるような事に、何も思い当たるモノがないのですけど。
「えっと、何か用が有るんかいな」
どうも、じっと見つめられるのは苦手。それに、彼女自身が何か物言いたげな雰囲気では有ります。
それに、見つめられる理由が判らないのなら、単に理由を問えば良いだけの事ですか。
【貴方はキュルケの事を嫌っているのかと思っていた】
しかし、タバサは首をふるふると横に振った後、視線をそれまでに目を通していた本に戻した。但し、【念話】の方で、その仕草とは若干違う内容の問い掛けを行って来たのだった。
……俺がキュルケを嫌って居る?
そんな事はないとは思うけど。
それに、正確に表現するのなら嫌っているでは無く、警戒している。もっとも、この部分に関しては、俺の考え過ぎだと思いますが。
【嫌ってなどいないで。ただ、あのキュルケの信奉者からの視線や、彼らから感じる雰囲気が苦手なだけで、キュルケに対
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