暁 〜小説投稿サイト〜
蒼き夢の果てに
第3章 白き浮遊島(うきしま)
第23話 ルイズに王命?
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になって聞き耳を立てていたら、なんと、その女性は、この国のアンリエッタ王女だったのよ」

 何故か、一人空回りするかのような雰囲気で、そう続けるキュルケ。
 しかし、一人で妙にハイ・テンションに成っているキュルケには申し訳ないのですが、それは別に不思議な事でもないと、俺は思うのですが。

 知っての通り、ルイズはこのトリステインの公爵家の御息女ですから。王女の遊び相手としては、同じ年頃で、身分も高貴な生まれですから、幼い頃に引き合わせられていたとしても不思議ではないと思うのですが。
 王家とルイズの実家が仲違いをしていない限りは。

「其処で、何かの命令を受けて、何処かに行くと言う話になったのよ。もっとも、そこにあたしと同じようにドアの外で盗み聞きをしていたギーシュも加わっているから、大した任務じゃないとは思うけど」

 更に、妙にハイ・テンションなキュルケの説明が続く。

 ……王命を受けての任務?
 その部分を聞いた時に、俺と、そしてタバサからも、少しの違和感に似た何かが発せられた。

 そう。それは、アンリエッタ王女の行動が、あまりにもウカツな行動だったから。

 確かに、聞き耳を立てていたキュルケに詳しい内容までは伝わっていないようなのですが、それでも、王女が、ルイズに何かの命令を下した事は聞き耳程度で簡単に聞き取れたようです。
 更に、その任務は、王命と言う方法ではなく、幼馴染に頼むような方法で行う依頼。

 その内容如何にも因り簡単な仕事の可能性も有るのですが、王女が人目を忍んでルイズの元を訪れている以上、少々危険な任務の可能性も有るとは思うのですが……。

 例えば、簡単で危険が少なく、有りふれた些細な依頼ならば、トリステインの騎士、もしくは自分付きのメイドにでも命令すれば良いだけの事。
 それが出来ないと言う事は、この任務は王女のごく私的な用事で、それでいて、友人にしか頼む事の出来ない類の仕事の可能性が有ると言う事。

 外に任務の内容が漏れるとマズイ話の可能性が有ると思うのですが……。

「そこで、あたし達も、面白そうだから、こっそりとふたりの後を追って、その王女様が御忍びでルイズに命じた命令と言うヤツを確認しない?」

 本当に面白い事を見つけた、と言う口調でそう続けるキュルケ。
 そのキュルケの問い掛けに、少し否定的な雰囲気を発しているタバサ。

 これは、少しマズイかも知れないな。もしかすると、タバサはこの道行きを否定して仕舞う可能性も有ります。
 ……って言うか、このキュルケと言う名前の少女も素直じゃない少女みたいです。

【えっとな、タバサ。キュルケは本心から興味本位で言っている訳では無さそうやで】

 一応、タバサにそう【念話】にて伝えて置く。

 そ
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