16話 謎の生物現る。
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転送玉を使って部屋に戻った俺は
おぼろげに覚えているさっきのテンションを思い出す。
正直……滅茶苦茶恥ずかしいです。
なに!?この男を鍛えろって!?面白い事って何!?
俺のテンションか!?面白い事になるって俺のテンションか!?
「ふー」
穴があったら入りたいとはまさにこの事だと実感しつつ、悶えまくった
俺であったが数時間ほど悶えると恥ずかしさは
どんどん薄れていき、今ではすっかり落ち着きを取り戻していた。
「風呂にでも入るか……」
むくりと立ち上がり、部屋を出て廊下を歩く俺。
そういえば俺って風呂の場所わかんないんだよな……。
一刀斎さん探して聞いてみよう。
そう思ったときだった。
「諫冬のおパンティ…くんかくんか」
「……」
ブサイクなぬいぐるみ?が女物の下着をくんかくんかと嗅いでニヨニヨしていた。
何だあれは…微妙に魔力が感知できるが……悪魔なのか?
すぐ近くでこの光景に戦慄している俺に一切気づくことなく、
一心不乱にパンツの臭いを堪能する謎の生物。
一体、何者なんだ……。
「よし次は被ってみるか…いや履いてみるのもええかもしれんな…
新しい扉を開ける気がするわ……まて、落ち着くんやわい、時間はたっぷりあるんや、
ここは味をたっぷり堪能してから………っは!?」
あ、こっちに気が付いた。
「……まさか…あんさんも、これを狙って…」
「違う」
謎の変態生物の問いかけに即答する俺。
本当に何なんだこの変態は?
「そうなんか?だったら部屋で続きを……」
「待て、そこの変態」
「へ……変態やと?ちゃう!わいは変態やない!仮に変態だったとしても
変態という名の神使や!!」
※神使は誤字ではありません。
「結局は、変態ではないか」
まるで何事も無かったようにスタスタと逃げようとする謎の生物。
見た目も弱そうだし、盗んだと思われる女性用の下着を取り返そうと思った俺は
謎の生物を呼び止めるが、何故か心外だ!と言わんばかりの表情で怒鳴られた。
よく分からん。
だが……。
「戯れはここまでだ。さっさと持ち主に返さないとどうなるか……分かるな?」
「はい、すんません。
自分ちょっと調子に乗ってました。
もちろんこの、おパンティは返してきます。
はい」
脅してみると、謎の生物はかなりの低姿勢となり手もみを始めた。
ふむ、ヤクザを意識して脅してみたが意外と効果的だったようだ。
機会があれば、今度から使ってみよう。
すたこらさっさと逃げる謎の生物の背中を見送りながら、そんな事を思った
俺だった。
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