第四十一話 コロニー阻止作戦
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シリアが」
「けれどそれからすぐ後でキシリアは死んだ。けれどあいつの兄さんは逃げられなかったそれであいつもネオ=ジオンにいるんだ。兄さんの為にね」
「複雑な事情だな」
「兄の為、か。肉親の情に付け込むなんて」
「コウ、肉親ってのは色々あるものだ」
アムロがそう言って彼を嗜めた。
「卑怯だがそれに入るのもまた方法の一つだ。褒められたことじゃないがな」
「そういうものですか」
「歳をとればわかるさ。わかりたくないことでもな」
「残念だがアムロの言う通りだ。そして我々はだからといってコロニー落としを見過ごしていいわけではない」
「はい」
それにコウとエマが頷いた。
「補給が終わり次第すぐにコロニーへ向かう。いいな」
「わかりました」
「総員スタンバっておけよ。まさかという時に来るからな」
「あたしが出るよ」
アイビスが名乗り出た。
「そうした哨戒は得意なんでね」
「頼めるか」
「ああ、任せておいてくれ。じゃあな」
「あ、待て」
一言言う前にアイビスは艦橋を後にしていた。ツグミもそれを追って艦橋を離れていた。
「少し気になるな。焦っている」
「ああ」
アムロがそれに頷いた。
「スレイのことが気になるのか」
「気にならない筈がないですね」
エマがそれに応えた。
「カミーユだって昔はよくああなっていましたから」
「そういえば俺もだったな」
アムロはそれを聞いて苦笑いをした。
「昔はよくムキになったものだ」
「あの時は本当に手こずらされたものだ」
ブライトもそれを聞いて苦笑した。
「御前みたいな奴はいないと本当に思ったよ」
「そうだったな。あの時の俺は若かった」
「私もな」
「けれどブライト艦長もアムロ中佐もまだ二十代だよな」
「あまりそうは見えないけれどな」
「確かにな。よく老けていると言われる」
「残念だが否定はできないな」
トーレスとサエグサにもそう返した。
「あいつもな。よく考えれば俺達は長い付き合いだ」
「全くだ。腐れ縁と言えばそうなるな」
「私の話をしているのか」
「おお」
丁度いいタイミングでクワトロが出て来た。
「いいところに来たな、シャア」
「その言い方は止めてくれと言っているだろう、アムロ君」
「ふふふ、そんなに嫌か」
「今の私はクワトロ=バジーナだ。シャア=アズナブルでもキャスバル=ズム=ダイクンでもない。これは言っているだろう」
「確かにな。だが一つ聞きたいことがあるんだ」
「何だ?」
「アイビスについて何か思うところはないか」
「アイビスか」
クワトロはそれを聞いて難しい顔をした。サングラスを取り外す。
「焦っているように見えるな、彼女は」
「御前もそう思うか」
「あの焦りが何時か危険なものとならなければいいが
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