第四十話 オルファンの真実
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もう認められたことですので」
「そんなことわしが知ったことか!そもそも誰がそれを認めたのだ!」
「私です」
ここで声がした。
「ヌッ!?」
三輪だけでなくそこにいた全ての者が声がした方に顔を向けた。そこは扉の方であった。扉のところに一人の顎鬚を生やした男が立っていた。
「親父!?」
勇はそれを見て驚きの声をあげた。そこにいたのは彼の父伊佐未研作であった。
「何だ、貴様は」
「オルファンの代表伊佐未研作です」
彼は静かにそう名乗った。
「今回はオルファンについての説明に参りました」
「弁解か?それとも詭弁か?」
三輪は最初から彼を疑ってかかっていた。
「言ってみよ。返答次第では即刻銃殺だ」
「御言葉ですが長官」
感情的になっている三輪に対して彼はあくまで冷静であった。
「私は連邦政府から要請を受けてここに来ているのです。貴方にそう言われる覚えはありませんが」
「クッ・・・・・・」
「おわかり頂けたでしょうか。ではお話して宜しいですかな」
「どうぞ」
冬月がそれを勧めた。
「お話下さい」
「わかりました。それでは」
それを受けて彼は説明をはじめた。
「まず最初にお伝えしたいことは」
「はい」
冬月がそれに応えて頷いた。
「オルファンの制御は可能なこと、そして人類の死滅は有り得ないということです」
「何ですと」
「それは本当ですか!?」
大文字とリツコがそれを聞いて驚きの声をあげた。
「はい」
「では博士にさらに御聞きしたい」
大文字は頷いた研作に対してさらに問うた。
「貴方は我々が推測する地球上のオーガニック=エナジーの喪失についてどう御考えですか?」
「それもまた正しいことです」
研作はそう答えた。
「ですがオルファンはその性質について微妙な変化が起こっているようなのです」
「それによりオルファンが無害なものとなると!?」
「その通りです」
彼は頷いた。
「だがそれの何処に証拠がある!?」
三輪は研作を睨みながらそう述べた。
「証拠がないのでは話にはならんぞ」
「それは僕が説明しましょう」
「!?」
扉が左右に開きそこから金髪の少年が入って来た。
「君は」
「はじめまして。カント=ケストナーです」
彼はそう名乗った。
「十歳で博士号をとり、積極的にオーガニック=エナジーの論文を発表している神童か」
研作は彼の姿を見てそう呟いた。
「その神童が何の用だ!?」
三輪は彼に対しても攻撃的であった。
「言ってみろ」
「はい。僕はオルファンの活性化を植物の繁殖と重ね合わせてみました」
「植物の!?」
「ええ、植物もまた生物です」
彼は研作に対しそう答えた。
「オーガニック=エナジーに何らかの影響を受けると考えられま
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