第四十話 オルファンの真実
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「そしてサコン君、君もだ」
「俺もですか」
「そうだ、君の頭脳もな。頼りにしているよ」
「お任せ下さい」
「赤木博士にも頼めるかな」
「そう言うと思ってました」
リツコはそれを聞いてにこりと微笑んだ。
「ああしたおじさんの相手はお任せ下さい」
「リツコ、貴女まさか」
「嫌ねえ、ミサト。タイプじゃないわよ」
「そ、そうよねえ」
流石にこれはまずいことを言ってしまったと思った。
「あんなとんでもないおじさん」
「とんでもないで済まないわよねえ」
「ああ」
「どう見ても危ないおじさんだよな、あの人」
「こら、そこ」
ミサトは誤魔化しの意味も含めてか三人を注意した。
「ヒソヒソと話をしない」
「わかりましたあ」
「けれど本当のことだよなあ」
「本当のことなら尚更言っちゃいけないことがあるのよ。覚えておきなさい」
「はい」
「それではお願いできますかな」
「はい」
大文字は改めて頷いた。
「アノーア艦長もお連れしますので。それでは市庁で」
「はい」
こうして大文字とサコン、リツコ、ノヴァイス=ノアの面々、そして護衛とオルファンの詳しい説明役として勇が市庁に向かった。広い会議室では既に三輪と冬月が待っていた。
「それでは話を聞かせてもらおうか」
三輪は四人に対して早速そう言った。
「まずは座ってな」
「席なぞいい!」
「いえ、そういうわけにはいきません」
席を不要としようとする三輪に対して冬月はそう答えた。
「長くなる話ですから」
「うむむ」
「司令、有り難うございます」
「礼はいい」
リツコに対してそう答えた。
「では早速説明をお願いしたい。いいかな」
「わかりました。それでは」
まずは大文字が口を開いた。そして皆を代表してオルファンに対して説明をした。
「・・・・・・以上がオルファンの地上離脱に伴うオーガニック=エナジー喪失に関する推論です。これにはアノーア艦長のご協力もあったことを述べさせて頂きます」
「何と」
三輪はそれを聞いて眉間に皺を寄せさせていた。
「この数値は決して悲観的なものではありません」
彼の説明は続いていた。
「結果としてオルファンの地上離脱により生物らしい生物は死滅してしまうでしょう」
「ならば躊躇してはならん!」
三輪はそこまで聞いて叫んだ。
「即刻オルファンを破壊せよ!至急にだ!」
「いえ、それはできません」
だが大文字はそれを制止した。
「何故だっ!?」
「連邦政府がオルファンの安全性を認めたからです」
彼は答えた。だが三輪はそれでも言った。
「そんなものがどうした!」
「連邦政府が認めたことを覆されるのですか?」
「人類が死滅するかも知れんのにそんなことが言っておれるのか!」
「ですが
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