第三十九話 火星の影
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Uがそうだった」
彼女は最初サイコガンダムマークUに乗っていたのだ。そしてプルやジュドーの説得によりそれを降りロンド=ベルに加わった。乗機も今の赤いキュベレイに変わった。
「だが、今回は違うね」
「どういうことなんだ、プルツー」
「どう違うの?」
「ジュドー、プル、あの中から何か感じるだろ」
「!?」
言われた二人はかぐらつきに目をやった。
「あそこからは人のプレッシャーを感じる。けれどそれはニュータイプのものじゃない」
「確かにな」
「うん」
二人はそれに頷いた。
「何かこう・・・・・・。ハマーンに少し似ている。キュベレイに乗っていない時の」
「まさか」
それを聞いたアキト達の顔色が変わった。
「あいつか!?」
「おい、そんな話は聞いてないぜ」
サブロウタがナガレにそう言葉を返した。
「あの人は確か今は・・・・・・」
「ロンド=ベルの諸君」
「むっ!?」
だがそんな話を打ち消すようにその巨大戦艦から声がした。
「私は草壁春樹だ。かって木星にいた」
ナデシコ、そして他の艦やマシンのモニターに頬がこけた中年の男が現われた。
「諸君等の中には私をよく知っている者もいるだろう」
「くっ、あんたか。やはり」
「タカスギ=サブロウタか」
草壁は彼の存在に気付いた。
「久しいな。またこうして会えるとは」
「どうしてこんなところにいるんだよ」
「私は理想を捨てるつもりはなかった」
「それでネオ=ジオンと手を組んだってことか!」
「そうだ」
彼は答えた。
「私は今は火星の後継者を率いている。ネオ=ジオンの同盟者だ」
「火星の後継者!?まさか」
ユリカはそれを聞いてハッとした。
「まさか今火星を占領しているのは」
「そう、我々だ」
彼は答えた。
「火星はバーム星人達により占領されたが彼等は小バームに撤退し地球に入り込んだ。彼等にとって火星はさ程の価値もなかったのだろう」
「それでその機に乗じて火星を占領したのですね」
「そうだ」
ルリの問いにも答えた。
「そしてネオ=ジオンと同盟を結んだのだ。正しき世界を作り上げる為にな」
「馬鹿な!ザビ家などと!」
アムロがそれを聞いて激昂した。
「貴方もネオ=ジオンがどのような組織か知っている筈だ!それを何故!」
「ネオ=ジオンの理想は素晴らしい」
「な・・・・・・!」
ロンド=ベルの者達にとっては驚くべき答えであった。
「あれこそまさに理想だ。理想は実現されなければならない」
「その為に多くの人が死んだとしても!」
「正しき世界を作るのに犠牲はつきものだ」
「詭弁だ!」
「詭弁ではない。正しき世界には不要な存在も多い。そうした者達を粛清することもまた必要なのだ」
「・・・・・・・・・」
クワトロ
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