第三十九話 火星の影
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あれは前の戦いの話だろうが」
「それでもよ。どうしてそんなに向こう見ずなのよ」
「パイロットってのはなあ、命掛けでやるもんだ」
彼は反論した。
「だから多少の危険は付き物なんだよ」
「それと向こう見ずは違うわよ」
クローディアも負けてはいない。
「もしものことがあったらどうするのよ」
「そんなことは有り得ないな」
「どうしてそう言えるのよ」
「俺には勝利の女神がついているって言ったろ」
「え!?」
「御前がな、クローディア。御前がいる限り俺は死なないさ」
「・・・・・・馬鹿」
「結局おのろけなんですね」
「仲良きことは美しきかな、ですよ」
「そうなのかなあ」
ジュンとヒカル、アキトはそれぞれの感想を述べた。戦いはその間に佳境に入っていた。
「ゴッドバァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァドチェェェェェェェェェェェェェェンジ!」
ライディーンが変形した。かぐらつきを前にゴッドバードになる。
「照準セェェェェェェェェェェェェェェェェェェーーーーーーーーット!」
照準を合わせた。そしてそのまま突撃を敢行した。
「ぬうっ!」
直撃を受けたかぐらつきが揺らぐ。だが草壁はそれでも艦橋に立っていた。
「まだだ!まだ沈みはせん!」
そう言って動揺しかけた部下達を安心させようとする。しかしそこに忍のダンクーガが来た。
「皆、一気にいくぜ」
「おう!」
他の三人がそれに頷く。ダンクーガは巨大な剣を出してきた。
「空なる我もて敵を討つ・・・・・・」
恐ろしい程落ち着いた声になっていた。この時忍は心を空にしていた。
「いけええええええええ!断空光牙剣!」
剣身が巨大な白い光となった。そしてかぐらつきを一閃した。それで以って致命傷を与えた。
「ぬううっ!」
「これでどうだっ!」
「まだだ、まだ沈みはせん!」
しかしそれでも草壁は立っていた。
「この程度ではまだ!」
「いえ、司令、これ以上は」
ここで部下の一人が彼に対して言った。
「コントロール部をやられました!これ以上の戦闘は不可能です」
「まことか」
「はい、残念ながら」
部下は口惜しそうにそう述べた。
「ここは退くべきだと思いますが」
「・・・・・・わかった」
彼は苦汁に満ちた顔でそれを受け入れた。
「では下がろう。よいな」
「はっ」
かぐらつきはそれを受けて戦場から離脱を開始した。しかしそれを逃す忍ではなかった。
「待ちやがれ!」
「待て、藤原」
だがそれをアランが制止した。
「何だよ、追うなってのかよ」
「そうだ。今はかぐらつきよりも優先させなければならないことがある」
彼は忍に対してそう語った。
「残敵の排除、そしてコロニー落としを防ぐことだ。わかったな」
「・・・・・・
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