第三十七話 十三人衆
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選挙に行き、そして政治家になればよくなったがこの時代は違っていた。それだからこそ二度のクーデターが起こったのであった。
「それでプラート大尉はどうしてるか。分別のある人物だと聞いているが」
「彼はギルトール元帥を信頼し落ち着くよう若手将校達を説得しているようです」
「流石だな。彼等に慕われるだけはある」
「ギルトール元帥も対応に苦慮しているようです」
「あの人ならそうだろうな」
グローバルもギルトールのことは知っていた。かっては彼の部下だったこともある。
「非常に立派な人だ」
「はい」
「軍人として優秀なだけではなく清潔でな。部下の意もよく汲んでくれた」
「そのようですね」
「そして理想家でもあった。今はそのせいでああして連邦政府に弓を引いているがな」
「残念なことですか」
「それを言っても仕方ないがな」
だがそれは言葉尻に表われていた。
「あの人ならそうするだろうということはわかる」
「それが為に事態は好転してはいないようですが」
「うむ」
グローバルはそれに頷いた。
「我々にとっては好都合なことではあるのだがな」
「はい」
「だが。あの人のことを思うとな。複雑な心情だ」
あまり感情を表に出さないグローバルらしからぬ発言であった。そしてここでベネッサっがグローバル達に告げた。
「偵察に出ているコスモクラッシャー隊からの報告です」
「どうした?」
「進路上に敵軍が展開しているそうです」
「ネオ=ジオンか?」
「いえ、ポセイダル軍だとのことですが。如何為されますか」
「ポセイダル軍か」
「今は避けられれば避けるべきだと思いますが」
「そうだな」
早瀬の言葉に頷いた。
「では今は避けよう。よいな」
「了解」
早瀬はそれに頷いた。グローバルはそれを確認してからベネッサに対して言った。
「そういうことだ。今は避けよう」
「わかりました。それでは」
「いえ、待って下さい」
だがここでキムが言った。
「どうした、今度は」
「そのコスモクラッシャーが攻撃を受けています。どうやらポセイダル軍に発見されてしまったようです」
「まずったな」
「どうしますか」
「致し方あるまい。コスモクラッシャーにはすぐにこちらに戻るように伝えよ」
「わかりました」
「我々もそちらに急行する。全機出撃用意だ」
「わかりました」
「時間はない。一気にかたをつけるぞ」
「了解」
こうしてふとした弾みのような形でロンド=ベルはポセイダル軍に対して向かうこととなった。コスモクラッシャーはその頃全速力でマクロス達の方に向かっていた。
「まずいことになったな」
ケンジがコスモクラッシャーの中で苦い顔をしていた。
「まさか奴等に見つかるとは」
「すいません、私のせいで」
ミカがケンジ
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