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不可能男との約束
再開の語り合い
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もだ。

「トーリ。見ろ、あのホライゾンを」

「あん? 何時も通りのホライゾンだな。寝てるけど、あ! ホライゾンの乳は揉ませねえぞ!?」

「巨乳じゃないから、興味はないから、安心しやがれ。だが、論点はずれてないぜ」

「論点?」

ああ、と前置きを置く熱田。
この会話を聞いている女性陣は全員、冷たい眼で彼らを見ているのだが、二人はそんな事は気にしせずに話を進める。

「今、あの毒舌女は寝てる───この意味、解るか?」

「ご、ごくり……!」

「即座に喉を鳴らすお前を見て、変態だと思ったが、利害の一致があるから今回だけは見逃してやる……」

言いながらに良い笑顔で気絶しているホライゾンに近付く。トーリの首の輪は密かに斬って外して、変態の行動を今だけ許す。
そして俺達は懐から取り出したペンやら何やら、つまり、遊ぶ気満々の装備をしながら、気絶しているホライゾンに近付いていく。
それを見たネイトが止めなくてはっ、と義憤に駆られるのだが、面白そうというナイトの魂胆によって、背後から膝を入れられて、地面に膝を着いている。
最後の止めるメンバーである正純は真面目に武蔵で起こっている光景の方を注視している。
有体に言えば、最早止めるメンバーはいない。
周りにいる学生では、変態に近寄る気もなければ、剣神を相手にする実力もないのである。
そろりそろりと気絶しているホライゾンに近付く。
ごくり、と熱田までもが唾を飲み込む。
その内心は

……これで、この毒舌女にやり返すことが出来る……!

ホライゾンを取り返した後もだが、十年前の死ぬ前もこの女にはあらゆる意味で勝てなかった。
だが、今は違う。
今は、ホライゾンは無防備。
それ、すなわち、何をしても相手は反撃する事も、喋る事も出来ない。

ビバ世界……!

ハハハハ! と二人で思いっきり笑い

「もらったーーーー!!」

突撃をかます事にした。
その大声を聞いて、ようやくこっちの状況に目を向けようとしたのか、正純が驚いた顔でこっちを見て

「な、何だ!? また、熱田と葵か!」

またっていうのはどういうことだとツッコミたくなったが、今はどうでもいい。
目的まで、もう目の前なのだから。
そうすると、いきなり目の前にいる一応、整った顔の目が開き

「何ですか、騒々しい」

何事もなかったかのように、トーリは股間を殴られ、俺は両目に指を入れられた。

「あーーーーーーーーーー!!」

トーリは内股になり、俺は両目を抑え転げまわる結果になった。
そうして、ホライゾンはこちらに来た正純の制服で手を拭い、悲鳴を出させた後に、再び、何事もなかったかのように寝始めた。
暫く、唖然という空気が充満したが、あーー、という前置きを
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