第二十四話 ドラグーン
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出ていた。そして振り返りそう言った。
「おのれ・・・・・・」
「では覚悟はいいな」
「フン」
グン=ジェムはそれに対して不敵に笑った。
「生憎わしは降伏することも死ぬことも嫌いでな」
「ではどうするつもりだ」
「逃がさせてもらう。わしは逃げるのも得意でな」
そう言いながら間合いを離した。そして自軍の中に入った。
「また来る。その時こそ決着をつけてやろうぞ」
グン=ジェムは去った。彼の部下達も彼と共に姿を消した。こうして戦いは終わった。
「終わったな」
「追わなくていいのかい?」
甲児がゼンガーにそう声をかけてきた。
「折角勝ったってのによ」
「いい」
ゼンガーは一言そう述べた。
「今はな。逃がしてもよい」
「何でだよ」
「二度の敗北でグン=ジェム隊はその力を大きく削がれた。これで暫くの間は奴等も大きな作戦行動を起こせないからだ」
「そうだな」
フォッカーがそれに頷く。
「今の戦いでも連中は派手にやられた。流石に今は戦力の回復に務めるだろう」
「うむ、あのグン=ジェムという男指揮官としても有能なようだからな」
「そうなのか」
甲児はそれを聞いて半分わかったようなわからないような声を出した。
「外見からは想像もつかねえけれどね」
「兜、人を外見で判断するのはよくないぜ」
ボスが忠告した。
「おいらいたいにハンサムならともかくな」
「おいおい、ボスがハンサムかよ」
「何ィ、文句あるのかよ」
「その前に本名はいい加減わかったのかよ」
「男がそんな小さいこと気にするなだわさ」
「・・・・・・それって小さいことかなあ」
シンジが呟く。
「思いきり大きなことですよね」
デメクサの言葉が最後となった。何はともあれ重慶の戦いは幕を降ろした。
「こうして晴れてロンド=ベルに正式に入隊」
ケーンがブリーフィングルームではしゃいでいた。
「皆、宜しくな」
「何か予想通りだけれどね」
リューネが言う。
「それでも歓迎するよ。大勢いた方が楽しいしね」
「そうそう」
セニアがそれに同意する。
「ロボットって一杯あった方がいいじゃない。色々と研究できて」
「セニアって結局それなのね」
「悪い?」
「悪くはないけどモニカと全然違うからね」
「モニカはモニカ、あたしはあたし」
リューネに対してそう反論する。
「だからいいじゃない」
「まあそうだけれどね」
「何というかお姫様らしくないんだよなあ」
マサキの言葉も意に介していないようであった。
「別にいいわよ。王位継承権ないんだし」
「だからといって気ままに振舞っていいというわけじゃないし」
「そうそう」
オザワの言葉にベッキーも頷く。
「まあそれが役に立っているからいいけれど」
「ケースバイ
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