第11話 逢“魔”時(2)
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ないか? 確信は無いが、そんな気がする……
「まったく、世話のかかるお姫さまね」
「ん…。なのは、頑張ってる。ジュンゴも、頑張る」
なのはが集中し出したのを確認して、軽口をたたき合う純吾とリリー。光の柱の出現からこちら、化け物―――ユーノと呼ばれたフェレットがジュエルシードモンスターと呼んでいた―――の動きが鈍っていたため、話をする余裕ができていた。
「ふふっ、そんな前向きなジュンゴってとっても素敵よ♪ じゃあ、必殺技が飛んでくるまで、あいつには寝ておいてもらおうかしらっ!」
リリーのその言葉と共に、化け物が純吾たちに向かってきた。それを、左右に飛んで避ける2人。
二手に分かれた獲物をどちらから襲おうか迷うように首を振るモンスターだが、ちょこまかと動き回る方から倒そうと言うのか、リリーの方を向き、顔から体ごと突っ込んできた。
「積極的なのは素敵だけど……」
リリーはそれを翼を羽ばたかせて上へ避ける。
標的を失ったモンスターが衝突した壁が砕け、破片を辺りにばらまいた。
「あんたが積極的になっても意味が無いのよ!」
回避した上空から、言葉と同時にモンスターの脳天に雷をぶち当てる。
ドォォン! という轟音を立てて、今度は道路にめり込むモンスター。
「ジュンゴ!」
そこに追い打ちをかける様に、モンスターの背中を飛び越えながら純吾が現れる。上半身を右側に思い切りひねり、右腕を限界まで引絞って
「【絶妙打】!!」
弓から放たれた矢のように、モンスターの頭部分に拳を叩き込んだ。ミシィ! と、鈍い音を立てて更にモンスターが道路にめり込む。
拳を空中で放ち、その返ってきた反動を使って、猫のようにくるっと空中で一回転しながらモンスターから距離を取る。そして
「「なのは!」」
後ろを振り返り、唯一この場を収める可能性を持つ少女に呼び掛けた。
「うんっ! リリカル、マジカル!」
『Sealing mode set up. Stand by ready.』
「封印すべきは忌まわしき器! ジュエルシード!!」
「ジュエルシードシリアルNo21、封印!」
『Sealing!』
なのはと彼女の手に持つ機械の言葉と共に、なのはの持つ杖から何十本もの光の帯がモンスターへ伸びる。
そこから逃れようとするモンスターを、光は捉え、縛り上げ体を貫いていく。
今までどんな攻撃にも怯んだ様子を見せなかったモンスターが、封印魔法に体をねじらせ、もがき、悲痛な声をあげるが、やがて光となって消えていった。
やがて場が静まり返り、モンスターのいた場所には、青色に輝く菱形の宝石が落ちていた。
「これが、ジュエルシー
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ