無印編
第二十二話 裏 後 (なのは、クロノ、プレシア、リンディ)
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トンスフィアから秒速十発で発射されるフォトンランサー。それらを魔力の続く限り発射する。まるで、マシンガンのようになのはに殺到するフォトンランサー。
しかし、なのはは、今度は追い払うような真似さえしなかった。フォトンランサーを生身で受け、それでも、何事もないようにまっすぐプレシアの元へカツン、カツンと向かってくる。
「あああああああああああああああっ!!」
その光景についにプレシアは叫び声を上げる。
―――なぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜっ!?
次元世界の中でも高位の存在である竜ですら倒せそうなほどの魔力を注いでいるはずなのに、それでも倒れない高町なのはに恐怖を覚えたプレシアは、自分、時空の庭園、ヒュードラのすべての魔力を使って三つの魔法を同時に展開するつもりだった。だが、そこまでなのはも許してはくれなかったようだ。
魔法が発動する直前、魔力が霧散した。気がつけば、自分の両手、両足は桃色のバインドで縛られている。
「くっ」
しかし、それがSSランクのプレシアに外せるはずもなく、目の前のなのはの手の動きに従ってプレシアを縛ったバインドは、プレシアを部屋の上空へと連れて行く。
何をするつもりなのか? そう思ったプレシアだったが、その答えはすぐ出た。彼女は自分に向けて杖を構え、その杖先には、見ただけで卒倒しそうな魔力の塊が集っているのだから。それは、今までの魔力の大きさとは比べ物にならないほどの大きさだ。なのはが使っていたアクセルシュータの数十倍の大きさだった。まるで、星でも打ち壊せるほどの。
あれを喰らえばひとたまりもないことは分かっている。しかしながら、プレシアには逃れる術がなかった。バインドからも、この状況からも。精々、できることといえば、障壁を張ることぐらいだが、あれは、生半可の障壁ではないと同じだ。
どうする? どうする? と考えても答えは出ず、無情にもカウントダウンはゼロを告げ、高町なのはのデバイスから人を丸呑みしそうなほどの太さの砲撃魔法が発射される。その魔力の大きさを見て、プレシアは、自分の希望が潰えたことを悟った。悟ってしまった。
「た、高町なのはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
結局、プレシアにできることは、光に飲み込まれる直前に恨みと怨念の篭った声で敵の名前を叫ぶことだけだった。
◇ ◇ ◇
高町なのはは、魔法が直撃する直前、この場にそぐわない愛機の弾む声を聞いた。
―――Twenty JSs are taken!!
―――OK. Next encode the JS. Program JS system restart. Sirial from I to VI wakeup.
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