無印編
第二十二話 裏 後 (なのは、クロノ、プレシア、リンディ)
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に激しく燃え上がった。
「あなたはっ! 絶対に許さないっ!!」
「今のあなたに何ができるっていうのよっ! さっさと墜ちなさいっ!!」
プレシアが言うことは事実だ。今のなのはには防戦しかできることがない。時間を稼いで相手が焦ったところに一撃入れるかどうか、というところである。しかし、防戦一方になることがなのはの望んだ展開ではない。やがて、現状が忌々しく思ったなのはは、乾坤一擲の反撃に出ようと一瞬、防御を緩めたのが拙かったのかもしれない。その隙を突かれた。突かれてしまった。
レイジングハートを持っている手を紫の光が強制的に動かした。なぜ? と思って左手を見てみるとそこには囚人のように黒い腕輪のようなものが存在していた。バインドだった。おそらく、プレシアが攻撃魔法を撃ちながらもこっそりと紛れ込ませていたものだろう。
磔になったように両手を広げてバインドに縛られるなのは。だが、そのなのはに焦った様子は見られず、バインドをかけたプレシアを睨みつけるだけだった。
「油断したわねっ!」
まるで己の勝利を確信したように笑うプレシア。だが、そのプレシアをなのはは見ていなかった。ただただ、悔しかった。なのはにとってプレシアは翔太を傷つけた最たる黒幕だ。こんなヤツに負けたくなかった。こんな状況になっているのは許せなかった。プレシアは、翔太を傷つけたことを後悔しなければならいなはずだった。だが、現状は、なのはは囚われの身になっている。
―――力が、力が欲しい、となのはは願った。
プレシアを、どんな敵であっても一蹴できる力をなのはは望んでいた。翔太をあらゆる敵から守るために。どんな敵にも打ち勝てるように。そして、そのなのはの願いに彼女の愛機は反応する。
―――Do you desire the power?
答えは勿論、Yesだ。力だ。強い力が欲しい。
―――All right. I gift the power for you.
だが、どうやって? そんな疑問が浮かぶなのはだったが、彼女は、レイジングハートを信頼することにした。前の時だって、レイジングハートはなのはに確かに力を与えたのだから。そんなやり取りをしている最中に事態は急速に展開している。プレシアが同時に三つの魔法を準備しているからだ。
「さあ、これで終わりよっ! 高町なのはっ!」
―――フォトンランサー・ファランクスシフト
―――サンダーレイジ
―――プラズマ・ザンバー
どれも高ランクの魔法であり、プロテクションもできない状態で喰らえば、SSSランクの魔導師であるなのはとて無傷では済まないであろう魔法の数々だ。それらの魔法が、一直線になのはへ向けて飛んでいき――――なのはがいる場所に直撃した。
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