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リリカルってなんですか?
無印編
第二十二話
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レシアの娘であるアリシアを素体としたF.A.T.Eプロジェクトの成功体です」

「F.A.T.Eプロジェクト?」

「クローン技術と記憶転写を基にした生命プロジェクトの一つです。しかしながら、クローンとしての複製には成功しましたが、記憶の転写は上手くいかず、失敗に終わり、プレシアは彼女をフェイトと名づけました」

 あまりに驚くべきことの連続に思わず言葉を失って、絶句してしまう僕。

 僕の予想は、どうやら当たっていたようだが、嬉しくない。だが、これで、すべてが一つに繋がった。アリシアちゃんがうわ言のように言っていた贋物、失敗作という言葉の意味が。つまり、それらは、母親であるプレシアさんから投げかけられた言葉なのだろう。F.A.T.Eプロジェクトとしての失敗作、彼女の本当の娘であるアリシアちゃんの贋物という意味。先ほどの狂気に取り付かれたように娘を愛していたのだろう。蘇らせたいというほどに。彼女の願いをかけたプロジェクトが失敗したときの失望感はいかほどか、子どもをもったことがない僕には分からない。

 しかし、その絶望感は分からないが、自分で生み出したアリシアちゃんに責任を持たないのとは意味が違うだろう。いくら、彼女が望んだ結果とは異なるとはいえ、捨てていいものではない。ましてや、あんな状態になるまで言葉を叩きつけていいはずがない。クローンとはいえ、彼女は一人の人間なのだから。

 それを考えると、僕は一刻も早く、アリシアちゃんの隣に行ってあげたくなった。もっとも、この状況を打開しない限り不可能なのだが。

 しかし、僕単独では不可能だろう。誰かの助けがなければ、不可能だ。だが、果たして時空管理局の人たちは助けてくれるだろうか。僕を人質にジュエルシードを得るつもりだろうが、時空管理局の人にとって、僕にどれだけの価値があるのだろうか。

 少なくとも僕は彼らの言うところの管理外世界の住人だ。ならば、彼らが護る義務などなく、はっきり言ってしまえば、僕などは切り捨てられてもおかしくない存在だった。そう考えると、もしかして、このまま見捨てられるのではないか? という恐怖がこみ上げてくるが、リンディさんやクロノさんの人柄を思い出して、なんとかその恐怖心を追い出す。

 本当、僕はどうなるんだろう?

 そんなことを考えていたからだろうか。急に隣に佇んでいた彼女の猫耳がぴくぴくと動いた。何か、起きるのだろうか? と思ったのもつかの間、急に彼女が元の道を戻るように歩き出したかと思うと、それに釣られるように僕も首を引っ張られた。それは、まるでここに連れて来られるときに似ている。

 あの時も立たせることなく連れて行かれたが、今回も同じだ。歩けるのだから、せめて立ち上がらせて欲しいと思うのだが、首輪が引っ張られている以上、何も言うこ
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