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リリカルってなんですか?
無印編
第二十二話
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いると思う。もしも、アリシアちゃんと目の前の少女が一緒に現れたとしたら、一番最初に考えた双子説が有力だと考えるだろう。

 だが、目の前の少女の状態が、後者の説を押していた。

 大きなシリンダーの中で眠るように漂う少女。不自然な点はいくつもあった。彼女は、なんの器具もつけずに水中を漂っている。人が水中で生活することができない以上、水中で漂うのならば、酸素を送り込む器具が必要だ。だが、彼女にはそれがない。仮に魔法の力で、あの液体に酸素が含まれており、呼吸をすることが可能だとしよう。だが、それでも、不自然なのだ。なぜなら、目の前の少女は呼吸をしていないのだから。

 通常、人間が呼吸をしている以上、胸が上下する。もっとも、体操座りのような体勢で、自らを包み込むように漂う少女の胸を見ることは不可能だが、それでも胸が動いていれば、水中である以上、少しぐらいは身動きしてもいいはずである。だが、彼女にはそれがない。

 簡単に言うと、おそらく彼女は生きてはいない。目の前にあるのは生命活動を終えた魂の抜け殻だった。

「……あなたは、一体何を望んでいるんだ?」

 思わず、僕は目の前の魔女に問いかけていた。

 いや、薄々ながら分かっているのかもしれない。なんとなくという予想はある。目の前の息をしていない少女。プレシアさんの言動から推測したアリシアちゃんの生まれた理由を考えると、判るような気がした。だが、それが信じられなくて、思わず僕は問いかけていたのだ。

 僕の問いを聞いた魔女は、嬉しそうに口の端を吊り上げて笑うと、大事を発表するように両手を広げて、宣誓するように声を上げる。

「何を望む? 決まっているじゃない。取り戻すのよっ! 失ってしまったこの子との時間をっ!」

「……バカな。そんなことできるわけがない」

 この子との時間を取り戻す? それが可能であるとすれば、この子を生き返らせるか、あるいは、時間を戻すことぐらいだろう。だが、いくら魔法とはいえ、そこまでのことができるのだろうか?

 そんな僕の疑問に答えるようにプレシアさんは、揚々と答えてくれた。その目は、まるで狂人のように狂気に支配されており、彼女の思考は唯一つのことしか考えられないようになっていることを、僕に教えてくれた。

「できるのよっ! そのために私はずっと研究を重ねてきたのだからっ! そして、もうすぐ、その願いは叶う。ジュエルシードとアルハザードによって」

 それを口にした後、プレシアさんは、目の前で眠るように漂うアリシアちゃんとの日々を思い浮かべたのか、堪えきれないように、くくくく、くはあっはっはっはっ! と笑い始めた。

 僕は突然、笑い出した彼女に呆然としながらも、彼女の言葉から彼女の目的を考える。ジュエルシードを求めていた
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