暁 〜小説投稿サイト〜
SAO─戦士達の物語
GGO編
百四話 閃く青光、撃ち抜く巨銃
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だ」
ペイルライダーは最近名を上げてきた期待のルーキーとして、一部の掲示板等で騒がれていた。
死を運ぶ暗殺者が、そんなイメージを自身に望んだりはしない筈だ。

「てことは……私達が追うのは、銃士Xか、Sterben(スティーブン)……って事?」
訪ねたアイリに、リョウは更に少し考えると言った。

「もっと言うなら……一番可能性が高い奴は一人」
「えっ……!?どっち!?」
食いつくように聞いたアイリに、リョウは静かに返す。

「Sterben」
「理由は……?」
「名前が怪しい」
リョウの言葉に、アイリが再び首を傾げる。

「名前……ってこれ、Steven(スティーブン)のスペルを間違えただけじゃ……」
その言葉に、リョウは即座に首を横に振った。

「いんや。俺の記憶が正しかったら違う。元々そりゃ英語じゃねぇんだよ」
「え?じゃあ……」
「ドイツ語だ。“死”って意味のな……普通ドイツ語で死はtod(トート)なんだが……例えば医療現場とかだと、こっちの方がよく使われる単語らしいな……意味はわかんだろ」
「う、うん……」
コクリとアイリが小さく頷くと、リョウ一つ息を付いて続ける。

「スペルも同じ……先ず間違い無く意図的だろうな。普段ならどっかの厨二病で済ますとこだが……ちっとタイミングがなぁ……」
「…………」
黙り込んだアイリに、リョウはニヤリと笑う。

「っま、今はとりあえず確認に集中だ。ほれくるぞ」
「え、あ……!」
そんな事を話している間に、いつの間にか時間が立っていたようだった。
時刻が八時四十五分になったことで、アイリとリョウ、それぞれが持つ島の地図の端末に、無数の白と灰色の光点が出現する。

「俺は山からこの辺りまで、お前はそれ以外チェック頼む!」
「OK!」
即座に端末に表示されている光点を叩き、プレイヤー達の名前を次々に表示させていく。

『ん、シノンとキリト、一緒にいやがる……彼奴またフラグとかねぇだろうな……』
リョウがそんな事を考えていると、やがて、アイリが声を上げた。

「……いた!」
「おっ!誰だ?」
「銃士X!草原地帯の都市エリア近く!」
「おっし、その調子で他の二人も見つけっぞ……」
リョウがそう言うと同時に、二人は画面に目を戻す。だが……

「居ない……」
「どういうこった……」
しかし幾ら叩いても、残る二人が見つからない……絶対的におかしかった。それはそうだ。何故ならこの端末に写し出されるスキャン結果は、生存者脱落者の両方が表示される。仮に脱落したとしてもその人物の位置は画面上にはグレーの光点となって表示されるし、名前も確認出来る筈。つまり、仮に生きていようが脱落していようが、
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