GGO編
百四話 閃く青光、撃ち抜く巨銃
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時に一発は窓の奥で爆発を起こすが、はたして撃破出来ているかは分からない。と、弾丸を通常弾に切り替え、再びフルオートで射撃。相手がまだ生きていても顔を出せぬように牽制する。そこに……
「ふっ!」
アイリが低い姿勢で飛び出した。光剣を携えたまま、凄まじいスピードで相手の機関銃使いが居るであろう小屋に突っ込んでいく。それに気付いたのか、どうやらまだ生きていたらしい機関銃使いが一瞬そちらに顔を向けようと機関銃の先を出した……が、
「おっと!」
リョウがそこに、弾切れになったXMを投げて持ったM8の弾丸をぶち込み、動きを封じる。
援護を受けたアイリはそのまま一気に小屋まで距離を詰め、壊れた外壁から中へ飛び込む。
と、驚愕の表情で此方を見ている男と目が有った。
「ちょ、ま……」
そんな言葉を聞き入れるはずも無く。
「バラッけちゃえええぇぇぇっ!!!」
アイリは叫びながら、蒼いブレードを一閃した。
────
「それで……誰が死銃とかって目星は付いてるの?」
「あぁ……」
あの後全速力で移動し、取りあえず集落の端の小屋に飛び込んでスキャン用の端末を取り出したリョウに、アイリが始めに掛けた言葉はそれだった。リョウは少し唸った後答えた。
「一応確実でなくて良いならな……昨日俺が家で全力で調べた限りでは……今回のBoB参加者四十人の内、俺と協力者一人を覗いた場合、BoB初参加のプレイヤーは三人。内、ネットで知れた実績が薄いのは二人」
呟くように言ったリョウの顔を覗きこむようにアイリは頷く。
「ふむふむ……誰?」
「ペイルライダー、銃士X、Sterben。で、後者はペイルライダー除いた二人。この中の誰かが多分死銃。内可能性が高いのは後者二人だ」
「……その根拠は?」
小首を傾げながら聞いたアイリにリョウは鼻を鳴らす。
「簡単に言うと、ほぼ間違いなく死銃はこれまで自分の本当のアバター名を隠してきた筈だから」
これは昨日夜にキリトと話し合ってほぼ確実だと確信している事の一つだった。
先ず、死銃が自身のアバター名を本当に“死銃”にしている可能性は殆ど無い。出来るならそうしたかったかもしれないが、もし彼がこれまでの二件の銃撃事件を初めから起こしてからBoBに参加するつもりだったとすると、それをしてしまった場合SPAMメール……俗に言う所の嫌がらせメールが大量に送り付けられたり、予選トーナメントでトラブルになるなどといった危険性が充分に考えられる。
かと言って、なら本当のアバター名が早々に流布してしまうとなると、犯人たる死銃が自身に対して作り出したかったであろう、“謎の暗殺者”的なイメージが薄れてしまう。
「……つまり、可能性的にはペイルライダーもほぼ除外してOKな訳
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