暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
第八話 平和な一週間〜お買い物とお引越しとお仲間と〜
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かったんだが、カナがどこに住んでるのかわからない。じゃあ行ってくるとグレイが玄関から出て行ったあと、不安になっていたエルザの様子を窺いに行く。意外にもキッチンではポニーテイルに髪を結んだエルザが手馴れた手つきで食材を捌いていた。

「ふふっ意外か? 私が料理できることが」

「あぁ正直意外だな。女剣士=料理が爆発するっていう固定概念にとらわれ過ぎてたか」

「ば、爆発などしないぞ。むしろどうやったら爆発するのだ……私も依頼で出会ったおばさんに教えてもらわなかったら今でも料理はできないと思うが」

「まだ十一歳だろ? できなくて当然だ」

 エルザは微笑みながらも淀みない手つきで次々と仕度を進めている。見事なもんだ。特に包丁捌きなんかは主婦顔負けのスピードだ。俺は冷蔵庫から取り出した飲み物を片手にエルザの包丁捌きに魅入る

「あぁ、ところでまだ貰っていないぞ」

「あ? 何を?」

「合鍵だ」

 飲んでいる飲料をそのまま噴出してしまった。昨日もやったな、これ。エルザは何をやってるんだとばかりに呆れた顔で俺を見ている。おい、お前にそんな顔する権利はないぞ。

「合鍵を貰ってないもなにも、あげる予定などない」

「何!? それでは一緒に寝れないではないかっ!」

 包丁捌きが綺麗な千切りから突然まな板をぶった切った。おい、新品だぞ。どれだけの力を込めれば普通の包丁でまな板が切断されるんだ。

「今まで一緒に寝ていたのは商人の馬車でしか寝れるところがなかったからだろ。それに今のエルザは精神的にだいぶ落ち着いてるしな」

「うぐっ、今は暴れだしたいくらいだ」

「元気な証拠だ」

 眉間に皺を寄せながら俺をにらんでいるが家にいるときぐらい一人で過ごしたいしな。だが、まだ十一歳の子供でもある。その点を考えると渡してもいい気がするが…悩みどころだな。よく見るとだんだんと涙目になってきている。


「…………リビングの机に置いてある鍵を持ってけ」

「あ、あぁ! 有難うルシア。お礼に愛情込めて美味しい料理作るからな!」

 途端にエルザは鼻歌を歌いながら気分良く料理を再開し始めた。仕方がないか……まだ子供だ。人恋しいのかもしれない。しかし、精神年齢十八歳で子供について悩むことになるとはな。すると突然玄関あたりが騒がしくなった。恐らくカナとグレイが来たのだろう。エルザも料理を終えたのか皿に料理を装いながらリビングのほうへと運んでいく。カナもそれを手伝いながら二人が仲良く話しているのを見ると、少しはあの楽園の塔の呪縛から解放されたんだろうと安心した。

 俺が少し離れた位置で壁に寄りかかりながらその光景を見ていると、三人から早くこいと声がかかる。もう食べる準備が整ったのだろう。この世界にきて、ギ
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