白の襲来
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―――束side
ありえない。それが彼女が思っていることだった。
「……どうして……?」
目の前のIS『ディアンルグ』を纏った男のしていることには驚かせることしかなかった。まるで手足の様にそれを操っている。
しかも祐人に攻撃している無人機は彼女がつぎ込めるほどの技術をつぎ込んで完成させた無人機。従来のものとは違い、そう簡単に落とされるものではない。それこそ倒せるのは、性能差もあって倒せるのは第三世代の技術で改良した暮桜に乗った彼女の親友にして初代ブリュンヒルデである織斑千冬だけだと思っていた。だが、それが狂わされていた。彼女にとって潰すべき敵であり、干渉した覚えのない未登録のコアを使っている風宮祐人によって。
「どうしてさっさと落ちないんだよ、こいつは………」
篠ノ之束はそう言いながら投影されたキーボードを弄って零落白夜を発動させる。シールドエネルギーの不足問題なんて自分にとっては何の苦もなく解決した。
そして無人機は攻撃しようとする―――が、それより早く貫かれ、コアを抜き取られてその無人機は落ちていった。
「………何で?」
また新たな問題が浮上した。
それはありえない―――絶対防御の貫通。減らされているわけじゃなかった。それに敵は一度も攻撃したいないのだ。だから今目の前に起こっていることはありえない―――はずだったがどうやらそれは完全に現実のようだった。
「邪魔なんだよ!!」
それに呼応するかのように無人機が二段階瞬時加速を発動して零落白夜で斬り付けようとし、祐人の防御は間に合わずにそのままダメージを食らった。だがそれは掠った程度でISスーツが破けた程度だった。
「どうして、こいつはいつもいつも束さんの邪魔ばかりするんだよ!!」
叫ぶが誰も返事をしなかった。だが、
『あっぶねぇ。まさか瞬時加速ができるとは………』
そう言うと同時に一瞬にしてコアを抜かれた。
「また―――!?」
残り一機がビームを撃つが、それを避けられると同時に距離を詰められて最後のコアを抜かれる。
「……ありえ……ない……」
自分の最高傑作の無人機。それが一瞬にして葬られた。
あの時、あのゴミ共々葬れば良かったと後悔するが、それは結局のところ叶わなかっただろう。何故ならシヴァが現れたのはいざというときに対処するためだから。
「何で、何で邪魔ばかりするんだよ……。ゴミのくせに………ゴミのくせに!!」
篠ノ之束の研究所。そこで彼女の声が木霊するが誰も返事しなかった。唯一そこにいる女の子は荒れるなぁと思いながら苦手な料理をマスターするために頑張るのである。
そこで別の画面がフッと消えた。
「……え?」
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