第七話 戦国魔神
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「国境にまで退くぞ。バイラヴァと共にな」
「ハッ」
部下は何が何かわからないままそれに敬礼して応えた。
「ジョグ中佐にも伝えよ。特殊部隊は国境にまで退くとな」
「部隊全体ですか」
「そうだ。おそらくラングラン軍は国境まで迫る。それまで我等の戦力を温存せよとのことだ」
「そういうことですか」
部下はそれを聞きようやく納得した。それならば話がわかる。
「しかし妙ですね」
「何がだ」
「いえ。最初はこのトロイアで彼等と戦う予定してたよね」
「うむ」
「それが急に。一体どういうことでしょうか」
「よくあることだ。状況が変わったのだ」
ラセツは微笑んでそれに答えた。
「だからそれについては貴官が案ずることはない。いいな」
「はあ」
「では撤収の用意を頼む。よいな」
「わかりました」
彼は敬礼してそれに応えた。ラセツはそれを見ながら心の中で思っていた。
(大統領もよく考えておられる。これを機に軍部を抑えようとは)
やはり何かがあるようであった。しかしそれが何かまではまだわかってはいなかった。
第七話 完
2005・2・13
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