第六話 フロンティア
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かう。
「行くぞゼオラ、あれでいく!」
「わかったわ!」
ゼオラがそれに応える。
「あたしの方はいいわよ!」
「よし!」
アラドはそれを聞いて頷いた。そしてエンジンを全開にした。
「行くぞ、ツインバード・・・・・・」
「ストラァーーーーーーイク!」
二人はほぼ同時に叫んだ。そして機体のリミッターを解除して戦艦に特攻した。
「いけええええええっ!」
アラドは接近用の武器で、ゼオラはライフルやミサイルで総攻撃を仕掛ける。それで戦艦にダメージを与えた。
「うおおおおっ!」
攻撃を受けたザムス=ガルは揺れた。艦の至るところから火を噴いた。
それは艦橋においても同じであった。艦長は一度宙に浮き床に叩き付けられた。
「グハッ!」
口から空気を吐き出した。背中を鈍い激痛が走った。だがそれでも彼は何とか立ち上がった。それは艦長としての責務であった。
「被害状況を知らせよ!」
彼は立ち上がると周りにそう叫んだ。それを受けて一人の将校が伝えた。見れば頭から血を流している。
「大破です。これ以上の戦闘は・・・・・・」
「そうか」
彼はそれを受けて頷いた。
「ドレル様とザビーネ様に通信を開け」
「はい」
「その必要はない」
だがここでモニターが開いた。そしてドレルとザビーネが出て来た。
「これ以上の戦闘は無理だ。撤退するぞ」
ドレルが彼にそう伝えた。
「わかりました」
艦長はそれに頷いた。そしてこう言った。
「それでは先に退かせて頂きます。最早これ以上の戦闘は」
「うむ。致し方あるまい。我々も今から撤退に入る」
「ハッ」
艦長は敬礼した。そして周りに対して言った。
「撤退!弾幕を張りつつ後退せよ!」
「了解!」
皆それに頷いた。こうしてザムス=ガルは大破しつつも戦場を離脱しにかかった。
「逃げるつもりか!」
「やらせるもんですか!」
ゼオラは尚も追おうとする。だがここでフォッカーからの通信が入った。
「止めときな、お嬢ちゃん」
「けど」
「これ以上追うとかえって藪から蛇を出しちまうぜ。まあここは大人しく逃がしてやるんだな」
「いいのですか?」
「ああ。どのみちここでの戦いは俺達の勝ちだ。敵さんもあれだけ痛めつけられりゃ当分は来ないさ」
「少なくともクロスボーンはね」
輝がここで言った。
「あくまでティターンズの一部隊だけれど」
「それでも大きいぜ」
フォッカーがそれに対して言った。
「クロスボーンは連中の中でもかなり大きな部隊だからな。それに大きなダメージを与えておくと当分楽になる」
「そういうものでしょうか」
「輝、御前はちと心配性過ぎるんだよ」
「少佐が楽天的過ぎるんですよ」
「おやおや」
フォッカーは輝の反論に思わず肩をすくめさせた
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