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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpilogueWお料理、頑張りますっ!!byシャマル&シュリエル
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力加減が難しいな」
「う〜ん、難しいわね〜」
「テメェら、殻入りの卵焼きなんか作ったら許さねぇかんな〜」
食卓についているヴィータちゃんから野次が飛んできた。ヴィータちゃんもやってみればいいわよ。絶対に砕いちゃうんだから。勿体ないけれどダメにしちゃった卵を掃除して、もう一度卵を割りから。今度は強くならないようにコンコンと。コンコンと。コンコンコン・・・コンコンコン・・・。
「いつまでコンコンやってんだよシャマル、シュリエル。狐でも呼ぶ気か?」
「さすがに優しくし過ぎですよ」
また野次を飛ばすヴィータちゃんと少し呆れているアンナちゃん。だって本当に難しいんだもの。焼く以前に割る事から苦労するなんて。なんとかヒビを入れてボウルの上でパキャっと割ったのだけど、
(殻が入っちゃったわ・・・)
指先でちょんちょん小さな殻を取り出す。私の隣のシュリエルは「よし」満足のいく割り方が出来たようだった。とりあえず殻は全部取れたと思う。そしてもう1個の卵を割る。あ、また殻が。チマチマと小さな殻を取り除く。ふぅ。次のアンナちゃんの指示を待つ。
「お2人とも、この泡だて器で卵白と卵黄が一体になるまで混ぜてください」
手渡された泡だて器でボウルの卵2つをかき混ぜる。視線はボウルの中にのみ。一心不乱にかき混ぜる・・・と、「きゃっ?」頬に何かが跳ねた。顔を上げて頬をに触れると、「シュリエルさんっ、張り切り過ぎです!」アンナちゃんの悲鳴が聞こえてきた。
シュリエルを見れば派手に卵をボウル外に飛び散らしていた。一心不乱にかき混ぜ過ぎよ、シュリエル。注意されたシュリエルは「申し訳ありません」ってしゅんとなって謝った。シュリエルだけ始めからやり直し。シュリエルの卵割りを隣から眺める。正直、私より上手だった。教わる通りにボウルに適量の水と塩を入れて、もう一度かき混ぜる。
「――はい。次は、これです」
アンナちゃんがまた、別のボウルを4つ用意した。内2つには熱いお湯。残り2つにはバター。次の作業は湯銭というものらしく、熱いお湯の入ったボウルにバター入りのボウルを浮かせて、バターを溶かすとのこと。これは労せず完了。溶かしバターを卵のボウルに入れて混ぜる。そしていよいよ、「焼きましょう」アンナちゃんがフライパンを竈で温め始めた。
「いよいよね」
「ああ。いよいよだな」
シュリエルと頷き合う。それぞれフライパンの前に立ち、アンナちゃんに言われるままに食用油をフライパンに敷く。少し煙が立ったところで溶き卵を半分だけ投入。ヘラで全体に引き延ばして、ヘラの角で溶き卵をほぐす。アンナちゃんからは「焦らないでくださいね」と声を掛けられるけど、ちょっと焦げた臭いがしてきて、
「アンナちゃん! 嫌な臭いがしてきたのだけど!
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