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蒼き夢の果てに
第2章 真の貴族
第18話 襲撃
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たのですが、杖を失い、その身体の動きも薬物によって阻害されて居ては為す術もない。
 あっと言う間に当て身を食らい、あっさりと意識を手放して仕舞うタバサ。

 ここまで、五分と掛かっていない。間違いなしに、奇襲攻撃の見本のような展開ですか。

 森の中には……六人。タバサ確保の為に出て来たのが二人の合計八人か。

 上空からダンダリオン作製のコピーが制圧される様を見つめながら、襲撃者達の配置を確認して置く俺。
 尚、何故、剪紙鬼兵を使用しなかったかと言うと、剪紙鬼兵は、死に至る被害を受けた時に元々の紙に戻って仕舞います。
 流石に、罠に掛ける心算なのに、いきなり目の前の目標が紙くずに変わって仕舞ったら、ここまで上手く話が進む事も無かったはずですからね。

 タバサをほぼ無傷で確保した襲撃者達が俺とジョルジュにトドメを刺した後、森の中に潜んでいた全ての襲撃者達が出て来た。

 刹那。襲撃者達の周囲に爆発的に炎が巻き上がる。
 サラマンダーが一人たりとも逃がさないように炎の壁を作り上げたのだ。

 そして、次の瞬間、タバサと俺の同時攻撃による雷撃が加えられた。
 目も眩むような白光の後、炎の壁に囲まれた円形の空間内に倒れ込んだ襲撃者達八人の姿が有るだけだった。


☆★☆★☆


「これを見て下さい」

 倒れている襲撃者を拘束する為に炎の壁を解除した後に、最初に近づいていたジョルジュが、一人の襲撃者を仰向けにひっくり返しながら俺を呼ぶ。
 ……って言うか、何か、嫌な予感しかしないのですけど……。

「全員、死んでいます」

 そう、俺に短く告げて来るジョルジュ。
 成るほど。確かに、全員が同じような苦悶の表情を浮かべて死亡していますね。
 但し……。

「俺とタバサの電撃で死亡した訳ではないな。これは……」

 そう、俺はジョルジュに対して言った。
 そもそも、最初に決めた作戦通りに、俺もタバサも、相手を無力化はしますが、一撃で死亡させるほどの電撃を放った心算は有りません。
 もっとも、心臓に持病の有る暗殺者ならば、あれだけの電撃を受けたら死亡する可能性も有るのでしょうけど、そんな事は有り得ないと思いますから。

 まして、八人全員が、そんな心臓に問題を持った暗殺者な訳はないでしょう。

 おそらく、コイツらは、任務の失敗イコール死の命令を受けていたと言う事だと思います。何者が命令を出したのかは判らないのですが。
 そして、あの炎の壁に囲まれた瞬間に、コイツらは任務の失敗を悟ったと言う事ですか。

 但し、これはかなり恐ろしい。そして、おぞましい連中を敵に回している、と言う事なのでしょうね。

 問題は、これが、今回のフェニックスの再生に関わる任務絡みの敵なのか、それと
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