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自由気ままにリリカル記
六話〜お前の○○をモニュモニュさせろ!〜 3月13日修正
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う、少女が必死で助けを呼ぶ姿も人ごみを越えたことではっきりと視認出来るようになったにもかかわらず、誰もその声には反応しない。むしろそこでほぼ泣き崩れようとしている金髪の少女がいるにも拘らず、だ。

……もしかしてこれは助けに応じる応じないの問題以前にこの声に気付く気づかないの問題かもしれない。

とりあえず、路地裏の入り口で泣き崩れた少女は無視して路地裏へと踏み込む。

『あ! もしかしてリニスを助けてくれるの!?』

ばっと泣き腫らした顔を上げて、俺が路地裏へ入るのに気付いたのか、ふわふわと浮かびながらこちらへとやってくる。
顔は整っており、目の色は充血しているのではなく、赤い。そして他の人よりも少し、ほんの少しだけ薄い。
この少女について大体の正体は掴めているが、今はそれを無視してリニスという人物か? そこに向かう。

『ねえ。聞こえてるんでしょ? ねえ、ねえってば』

歩を進めるとそこには体から光の粒子―――感覚から多分魔力だ―――が出ているボロボロの猫がいた。
こいつがこの少女が言っているリニスなのだろうか。

『あなた魔力があるならリニスを助けてよ! リニスは使い魔なの! だから魔力をあげて!』
「そんなに騒ぐなよ。ちゃんとこの猫は助けてやるから」
『ほんと!? っていうかやっぱり気づいていたじゃない!!』
「はいはい。とりあえずこの猫一応魔力供給したけど、まだ心配だから家に連れて帰る。お前も付いてくるか?」
『……!! うん!!』

金髪少女は一瞬ぽかんとした後、目を潤ませながら嬉しそうな笑顔で頷き……

俺に憑いた。

……おい。

―――さあ! はやく家に帰ろう!!―――


……しょうがないな。
路地裏で少し溜め息を吐きながら俺は家へと空間転移する準備をした。












「っよ。親友」

「私は親友などという高尚な存在じゃない。……今日はまた随分と疲れてるな?」

「まあそう言うなよ。一年も毎日会話していたんだから親友で良いだろ? それと……やっぱり分かる?」

「ああ。はっきりとな。何かあったのか?」

「今日は色々ありすぎて対処に疲れたんだ。小学校の入学式で何故かクラス女子が洗脳下に置かれたから全員に気づかれないように解呪したり、他のクラスももしかしたらと思ったらやっぱりそうだったからまた解呪に向かって……」

「ちょっと待て。お前は呪いを解くことが出来るのか!?」

「んあ? まあ、呪いのレベルにもよるけど軽い呪いならノーリスクで出来るぜ? まあ、重すぎたらそれこそ何か供物を用意しないといけないけどね」

「そうか……」

「? ……まあいいや。それでさ、結局疲れて帰ったんだけどその帰り道で捨て猫を
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