第五話 過ぎ去りし日々(短編集)
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択が増えて嬉しいのだが、どうも単調な料理しかできずそろそろレストラン等で料理人が手を加えた物が食べたくなってきた。
そのためにはこの島から出なければならないのだが、ここは完全な無人島のようで誰一人、人間が見当たらない。建造物もない。脱出方法をそろそろ考えなければいけないんだけど、その前にこの島で最強にならないと気がすまない。RPGでも余裕をもって次のダンジョンに行くし。
まだまだ年月をかけて修行しないといけないようだ。
来た当初は一週間で捕獲レベル1づつ上げていくなんて無謀なペースだったのですぐにでも最強の座に座れると思っていたんだけど、レベルが上がるにつれてペースも下がってきた。毒の抗体とかも作らなきゃいけないし。
レベル18の奴を簡単に倒せたと思ったら16の奴に苦戦したこともある。もしくは同レベルのはずなのに片方は苦戦し片方は勝てず逃亡したこともあった。相性やら何やらでね。レベルは絶対視せずあくまで目安として測った方が良いということも学んだ。
学んだと言えば、俺の電気についても新たな発見があった。
俺の生体電気は絶縁体でも電気を通すということだ。全身の鱗がゴムで出来た獣と勝負したときにそれは分かった。その後も電気のみでそいつと戦ってみたが無事倒すことができた。ただし電気の燃費が悪かった気がする。
他にも実験として微生物すら存在しない程綺麗な透き通る程の泉にノッキングしたザリガニフィッシュを解放する。ノッキングが解けた後、ザリガニフィッシュがギリギリで倒せるほどの電気を泉に流し込む。
通常水は電気を通しやすいと言われているがそれは水の中にいる微生物や目視できないほどのゴミが電気を通し結果として感電するのである。つまりそれらがなければ水は殆ど電気を通すことはなく感電という現象は起こらない。がしかし、その泉に電気を通すと感電死しているザリガニフィッシュが浮かんできたのだ。
つまり俺の電気は自然界に存在する雷や科学的な電気では説明がつかない謎の電気なのだ。これは恐らく俺の魂が関係していると思う。あの神隠しにあった時、白い部屋にいた男は言っていた。異なる魂が入り込み生まれてしまったと。
つまり前世の世界でもなくトリコの世界でもない、どこかの世界で生まれるはずだった魂だ。そして俺の電気体質は本来生まれ落ちるはずの世界の力の名残。それが覚醒し尚且つグルメ細胞によって変異してしまった。
つまり魔法のような電気なのだ。
そのことを正しく認識した瞬間、俺の電気はさらなる進化を遂げた。いや初めから俺の固定概念が邪魔だっただけでその電気を十二分に活かせてなかったのだろう。そしてこの三年間俺は容量が増えるのを待つだけではなく電気の修行にも力を入れた。結果様々な技を手に入れることができたわ
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