第39話 新組織、デストロン
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てその風見志郎とその家族を皆殺しにするぞ! そいつの家に案内しろ!」
「ギー!」
恐怖の新組織。
かつて世界を震え上がらせた悪の秘密結社【ショッカー】
彼等は世界中から優れた人間を誘拐し、動物、昆虫、植物などの生き物の優れた能力を人間に組み込む事で凶悪な怪人を作り上げ世界征服を目論んだ恐ろしい組織だ。
そのショッカーすら凌駕する恐ろしい組織が現れた。
その組織の名は【デストロン】
彼等の怪人とショッカーの怪人の決定的な違いは、彼等の怪人には機械の一部が組み込まれている事だ。
それ故今までの恐怖以上に脅威がその怪人から感じ取れるようになったのである。
果たして、仮面ライダーはこの恐るべき新組織デストロンを倒せるのか。そして、青年風見志郎の運命はどうなってしまうのか?
***
「ただいま」
自宅に辿り付いた志郎は玄関で靴を脱ぎながらそう言った。最早御馴染みの言葉だ。
この年まで生きてきて何度となく家に入る度に口にした言葉である。すると玄関の方に向かい元気の良い足取りが聞こえてきた。足音は近づきやがて玄関に現れた。
やってきたのは一人の少女だった。外見から判断して丁度中学生位の年頃と思われる。艶の出た肌と黒い長髪の綺麗な少女だった。
そんな少女が目を輝かせながら二人を出迎えてくれた。
「お帰り、お兄ちゃん…あれ? 隣の女の人、誰?」
「あぁ、雪子…実はこの人はなぁ…」
「え? もしかしてお兄ちゃんの彼女? あのお兄ちゃんが彼女を家に連れてくるなんて…」
志郎の説明を聞くよりも前にその少女”風見雪子”は口元を両手で覆い驚愕の顔をしだした。そして何を言い出すかと思えば風見志郎が連れてきたリーゼアリアを志郎の彼女と誤解しだしたのだ。
年頃の少女らしくこう言った話題には敏感に反応するのが常であろう。しかし、それが誤解の場合誤解された方は溜まったもんじゃない。
「はぁ? 違う違う! この人はそう言うのじゃなくてだなぁ…」
「お父さん、お母さん! お兄ちゃんが彼女連れて来たよぉ!」
志郎の弁解を無視して雪子はリビングの方へと走り去っていった。それを見た志郎は更に誤解されるとかなり厄介に思えると感じたのかバツの悪い顔をしだす。
「だ、だから違うって言ってるだろうが、コラァ、雪子ぉ!」
必死に靴を脱ぎながら叫ぶ志郎。そんな志郎を見て後ろでアリアがクスクスと笑っていた。志郎がアリアの方を向いた。少し不機嫌そうな顔をしていた。
アリアが笑ったせいかと思っていたが、恐らく雪子が不機嫌の原因であろう。
「元気な家族ね」
「あ、いやぁ…普段はこんなんじゃないんだけどね。雪子待てぇ! 父さんと母さんに変な事言うと承知しないぞ!
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