悪魔の兵器
[4/20]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
る間にライダーマンも到着した。そしていよいよ最後のライダーの番である。
「やっぱりトリはあいつか」
「まあこれは予想通りですけれど」
やがて先の尖ったマシンがやって来た。それはコーナーをやや傾きながらやって来る。
曲がり終えるとそのまま姿勢を元に戻しこちらに来る。それはまるで影の様に静かな動きであった。
「ほう」
立花はそのマシンの動きを見て思わず声を漏らした。
「あいつの動きは今初めて見るがなかなか」
「どうですか」
伊藤が彼に尋ねてきた。
「彼のマシンの動きは」
「いいですね。またこれはいい」
「そうですか」
彼はそれを聞いて安心したように微笑んだ。
「そう言ってもらえると有り難いですね」
彼とは長い付き合いである。共にバダンを抜け出している。だからこそそう言ってもらえると有り難いのである。
「またこれは無駄がない。あんな派手なマシンに乗ってよくあれだけやれますよ」
「そうなんですか」
「ええ。筋がいい。これは楽しみですね」
立花はここで笑った。
「この戦いが終わったら誘ってみるか」
「レーサーにですか」
「ああ」
滝の問いに頷いた。
「あいつ次第だけれどな。けれどあいつはいいレーサーになるぞ、わしが保障する」
そのゼクロスも彼等の側で止まった。こうして十人のライダーが勢揃いした。
「行くか」
立花は彼等に声を掛けた。
「はい」
戦士達はそれに頷いた。そして戦場に向かうのであった。
ライダー達と立花達は合流した後すぐに鈴鹿を発った。そしてそのまま南に向かった。
先にライダー達のバイクが進む。彼等は変身を解いていた。
「おおい」
その彼等に立花は後ろの車から顔を出して声をかける。
「はい」
風見がそれに振り向いた。
「今どの辺だ」
「ええと」
問われた彼は遠くに見える標識を見る。普通の者では見えないが改造人間である彼には容易に見ることができた。
「今丁度河芸です」
「そうか」
立花はそれを聞いて頷いた。
「じゃあ津までもう少しだな」
「ええ」
風見はそれに答えた。
「そこで一旦休むぞ」
「はい」
他のライダー達もそれに頷く。彼等はそのまま進んで行く。
そして津に着いた。既に日が落ちようとしている。
彼等は旅館に入った。海の見える旅館だ。
「さてと」
一向は浴衣に着替えて部屋に集まっていた。その前には刺身等海の幸の料理と酒が並んでいる。
「これはわしの奢りだ。思う存分食ってくれ」
立花は周りに座る一行に言う。
「はい」
ライダー達だけでなく滝や志度達もそれに頷いた。
「ここで一泊した後朝に発つぞ。松坂にな」
「わかっています」
彼等は顔を引き締めてそれに応える。
「その後はわかっていると思
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ