悪魔の兵器
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すよ」
海堂の質問に答える。
「もっともあいつは最初からあれを乗りこなしていましたけれどね。それでもあのコーナリングはそうそう出来るもんじゃない」
彼はマシンの動きに関心していた。
「センスだけでも駄目なんですよ。やっぱり経験がなければ」
「そういうものなんですね」
「ええ」
クルーザーDが到着すると同時に別のマシンが来た。
「今度はあいつか」
「待たせてくれましたわ」
谷とがんがんじいが同時に声をあげた。スカイターボカスタムがやって来た。
「あれはかなりのスピードが出るんですよね」
「ああ」
谷が滝に答えた。
「流石に今はそんなにスピードは出せませんか」
「そりゃね。けれどそれでもかなり速いな」
谷がマシンの動きに感心していた。
「よくあれだけ出せるものだ。重力も相当なものだろうに」
「あいつは空を飛ぶからな。重力には強いんだよ」
「成程」
スカイターボカスタムも止まった。そこで荒々しい風の音が聞こえてきた。
「この音は」
「来たな」
立花はその音を聞いてニヤリと笑った。
「やっぱり最後の方になって出て来やがったか。変わらねえな、あいつも」
「ええ」
滝がそれに賛同した。
「あいつらしいと言えばあいつらしいですね、本当に」
「ああ、マシンの動きも変わっちゃいね。そのまま長所を伸ばしてやがる」
二号の新サイクロン改は立花が言うには荒々しい動きでコーナーを曲がりこちらに来た。その止まり方も一号とは微妙に違っていた。急停車であった。
「じゃあ次は」
「あいつだな」
立花には次のライダーがもうわかっていた。
「どちらだと思います」
「決まっているじゃないか」
彼は他の者に対して自信ありげに答えた。
「ライダーマンだよ」
その言葉と同時にライダーマンのマシンであるライダーマンマシンカスタムがコーナーを曲がってきた。
「な、わしの予想は当たっただろ?」
立花は他の者に声をかけた。やや自慢げに聞こえる。
「ええ。何故わかったんです?」
「勘だよ」
「勘、ですか」
「ああ。あいつの性格も考えてな。多分次に来るんじゃないかと思ったんだ」
「それで予想できたんですか。流石ですね」
「長い付き合いだからな。わかるさ」
それは立花だからこそ言える言葉であった。
「マシンの動きもな。あいつのは特徴があるんだ」
「そうなんですか。見たところそうは思えませんけれどね」
「無駄がないだろ。それにハンドル裁きも慎重だ」
「ううむ」
だがそこまでわかる者はいなかった。わかるのは立花だけであった。
「わししかわからんのかな。まあいいさ」
彼は笑ってそう言った。
「これがわかるようになるにはかなりの年期ってやつが必要だからな」
「はあ」
そう話してい
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