戦士達の集結
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くない!悪いのはあいつ等だ!」
その総責任者であるとある大企業の社長がテレビの前に醜く叫ぶ。彼は多くの社員をリストラし、関連企業を次々と潰してこのテーマパークに巨大な利権を置いていたのだ。そしてそれを貪り続けていた。
この男は会社にどれだけの損害を与えても平然と居座っていた。そして私腹を肥やし続けていたのだ。
彼とその一味に対する批判は頂点に達していた。とりわけ彼にリストラされた者や関連会社を潰された者達の怒りは凄まじかった。そして遂に正義の裁きが下された。
彼はある日世論の追求を逃れて一人愛人のマンションで酒を飲んでいた。
「わしの何が悪いんじゃ」
古い歴史ある街に彼はいた。この様な愚劣な男には相応しくはない街である。
「私腹を肥やして何が悪い。わしの様に偉い人間は何をしても許されるんじゃ」
彼はそうした考えの人間であった。経営者というよりは犯罪者といった方がいい顔立ちをしている。醜く、下衆な顔をしていた。
「おい」
彼は酒を飲みながら愛人を呼んだ。
「ツマミを持って来い」
しかし返事はなかった。そのかわりに何かが彼のところに投げ込まれた。
「ん!?」
泥酔しきった目でその投げ込まれたものを見る。それは床にゴロゴロと転がっていた。
「う・・・・・・」
それは首であった。美しい黒髪の女の首である。言うまでもなく彼の愛人の首であった。
「ひ・・・・・・!」
彼はそれを見て失禁した。小だけでなく大の方もである。忽ち部屋の中に悪臭が漂う。
立ち上がった。そして部屋の中を見回す。
「誰じゃ!」
だが返答はない。次には部屋の灯りが消えた。
その中で何かが動いた。そしてこの男はその醜い生涯を終えた。
翌日彼が行方不明になったと新聞で報道があった。そして数日後この愛人のマンションでバラバラ死体となって発見された。世の人々はそれを聞いて喝采を叫んだ。彼の無能で卑劣な部下達は刑務所に入ることになった。そしてそこで徹底的な虐待を受けたという。
「自業自得だな」
立花はその記事をライトバンの中で読みながら言った。
「悪人の末路なんてこんなもんだ」
「そうでしょうね」
隣で車を運転している滝がそれに応えた。
「けれどこのテーマパークのテロって臭くないですか?」
「確かにな」
立花にもそれはわかっていた。
「バダンの仕業だろうな、間違いなく」
「でしょうね。おそらくこれは警告ですよ」
「わし等へのか」
「ええ、他には考えられません」
「だとしたらかなり手荒な警告でんな」
後ろの席からがんがんじいが顔を出してきた。
「連中らしいと言えばそうでっけど」
「まあな。ただ爆弾を使っただけなのか、記事だとそう書いてあるが」
「まさか」
ここで一同は顔を暗くさせた。
「ああ
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