戦士達の集結
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そして首領への謁見を行うのであった。
謁見を終えた彼等はある部屋に入った。そこは奈落であった。
暗闇が底まで続いている。そしてその果ては見えない。ただ闇があるばかりであった。
そこから円柱がそびえ立っている。それはそれぞれの長さで段のようになっていた。
「でははじめましょうか」
ヤマアラシロイドが他の者に声をかける。
「ああ」
彼等はそれを了承する。そして彼等は跳びそれぞれの席にそれぞれの姿勢で位置した。
「三影、いやタイガーロイドは」
カニロイドが辺りを見回して問うた。
「仕事だ。この基地の防衛を備えているらしい。今は来れないとのことだ」
「そうか」
彼はクモロイドの言葉に頷いた。
「ならばよい。だがあの男はどうも我等とは少し違うな」
「それは当然よ」
バラロイドがそれに答えた。
「彼は元々私達とは違うから。生粋のバダンの者なのよ」
「確かに」
カメレオロイドが闇の中からスッと姿を現わした。
「彼は私達の様に選ばれたのとはまた違う。バダンを選んだのだからな」
「そしてバダンはそれを認めた」
カマキロイドがそれを聞いて呟いた。
「彼自身を」
「そういうことですね」
ヤマアラシロイドがそれを総括するようにして言葉を発した。
「私達はバダンに選ばれた。だが彼は選んだ。違うのは当然でしょう」
「だが我等があの男より劣っているわけではないがな」
アメンバロイドがそこで言った。
「それは言うまでもない」
トカゲロイドもそれに同意する。
「しかしあの男の気は我等とはまた違う。何かが違うのだ」
「邪悪さがないといいまようかね」
ヤマアラシロイドの言葉が本質を衝いていた。
「純粋なものを感じます、今も。そしてその向けられる先は」
「あの男か」
「はい、彼です」
彼は同志達に答えた。
「彼の目はあの時から変わってはいませんよ」
「確かにな」
それは彼等にもよくわかっていた。
「では今ここにいるのは何かと不満かもな。すぐにでて出向きたいだろうから」
「それはどうでしょうか」
しかしヤマアラシロイドはそれには賛同しなかった。
「どういうことだ」
彼等はそれに対して問わずにはいられなかった。そして問うた。
「牙も爪も時には研ぐ必要があるということです」
彼は怪しい笑みを浮かべてそれに答えた。
「ましてや彼は虎なのですから。全ての獣の頂点に立つ王者なのですよ」
「ううむ」
実際に虎の力はかなり大きい。よく獅子と比較されるがその身体は虎の方が遙かに大きい。そしてその力もだ。虎の強さはそれだけのものがあるのだ。
「そして虎は誇り高い。時も知っています」
「時もか」
「そうです。今は戦いの時ではありません。ですが時が来たならば」
「狩る」
「は
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