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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
嵐の前
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やはり罠だと思います」
「やはりそう思われますか」
「ええ。敵はおそらく別の場所に本拠地を置いていると思われます」
「それは何処だと思われますか」
「今まで彼等はこの日本だけでも実に多くの場所で活動してきました」
「はい。どうやらこの国に一時は最大の戦力を配置していたようです」
 それが日本における各ライダーとバダンの改造人間達の戦いであった。その後彼等は日本から撤収していたがまた舞い戻ってきているのである。
「その中には多くの霊力の強い場所もありました」
「霊力」
「そうです。彼等は霊力も利用しているのです。いえ」
 ここで彼は目の光を強くさせた。一瞬それは緑に光ったように見えた。
(!?)
 村雨はその緑の光に不意に気付いたがそれは一瞬のことであった。すぐにそれは消えたのでやはり一瞬の幻だと思った。
「首領自身が霊力を欲しているというべきでしょうか」
「首領が」
 村雨はそれを聞いて不思議に思わずにいられなかった。
「何故必要とするのです!?」
「これは単なる仮定です」
 役はそう断ったうえで話をはじめた。
「今まで首領は数多くの戦いで傷を受けてきました」
「はい」
 ネオショッカーの時などは最後にその実体すら崩壊している。だがそれでも彼は生きていたのだ。それ自体が信じられないことであった。
「そのダメージがまだ完全に回復してはいないのではないでしょうか」
「そうなのですか」
「あくまで仮定ですよ」
 役はここでまた断った。
「別の理由かも知れません。ただ」
「ただ!?」
「今までの作戦を見るかぎり彼が霊力を欲する傾向にあるのは間違いないでしょう」
「そういえば」
 村雨はその言葉を受け考えた。確かに多くのテロ作戦がバダンにより命じられてきた。だがその時の基地とする場所にはいわくつきの場所が実に多かった。
 日本においても霊山の多い日本アルプスや桜島、大阪城、金沢城。長崎の様に宗教的な色彩のある都市において活動することも多かった。
 それを考えてみると役の言葉にも納得がいく。そしてこの辺りでそうした地域といえば。彼はすぐにわかった。
「伊勢ですか」
「可能性はあると思います」
 役もそれに頷いた。どうやら彼も同じ考えであったらしい。
「それにあの場所は何かと隠密行動に向いています」
「山が多く海岸線も複雑ですからね」
 そうした場所は彼等の好む場所であることは言うまでもなかった。それに彼等は一度この辺りに基地を造ろうとしたこともある。正反対の場所であるが紀伊半島である。ショッカーの地獄大使がここに基地を建設しようとしてダブルライダーと激戦を展開したのである。
「彼等にとっては王者の地かと」
「王者の地」
 村雨はそれを聞いて眉を顰めさせた。
「確かに王者ですね」
 思わ
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