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リリカルってなんですか?
無印編
第二十話 裏 後 (クロノ、レイジングハート、リンディ、なのは)
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はずだ。管理外世界の住人である彼女がどうやって?

 その疑問に答えたのもエイミィだった。

「どうやら、レイジングハートが自らジュエルシードを取り込んだようです。ちなみに、ジュエルシードは、レイジングハートと一体化しており、無理に外そうとするとレイジングハート内部のジュエルシードと反応して大規模次元震の可能性があるそうです」

「……単体で次元震が起こせるなんて、ずいぶん危険なデバイスもあったものね」

「はい。しかも、もともとの持ち主であるユーノくんの権限は削除されており、現状、権限が存在するのはマスターのなのはちゃんとユーザーの翔太くんだけのようで……さらに厄介なことに自動帰還機能も内蔵されているようです」

 なんとも危険なデバイスになったものだ、とリンディは思った。

 ジュエルシードを内包するデバイスでありながら、取り上げることもできない。取り上げたとしても、きっとレイジングハートは自動的になのはの元へ帰還するだろうから。ならば、マスター権限を持つ人間を増やそうかと思えば、権限の制御権すら奪っている様子。

 ここまで来ると、もはや、レイジングハートはデバイスではなく、一つのロストロギアといっても過言ではないような気がした。

 さて、この現状を踏まえてどうするか? リンディは腕を組んで考える。

 この事態になる前までは、とにかくジュエルシードの回収を最優先し、終わった後になのはに魔法学校の講習を勧めてみるつもりだった。魔法が扱える以上、最低限の扱い方と注意事項ぐらいは知っておくべきだと思ったからだ。二週間ほどの短期講習で、この世界の夏季休暇であればお釣りがくるほどの期間だから大丈夫だろうと踏んでいた。しかも、そこで、魔法について興味を抱いてもらえれば御の字だった。

 高町なのはが今の状況になる前のSランクという魔力は時空管理局にとって、とても魅力的だった。10歳という年齢でSランクなのだ。これが成長すれば、SSランクも夢ではない。そんな強大な戦力を手放せるほど時空管理局は人材に恵まれているわけではない。

 もっとも、現状では、彼女は子どもだ。ミッドチルダでは異なるかもしれないが、少なくともこの世界ではまだまだ子どもだ。だから、将来的にはともかく、今の年齢で、リンディは、時空管理局に勧誘をするつもりはなかった。

 しかし、現状が変わってしまった。

 SSSランクの魔力を自在に操る魔導師。喉から手が出るではなく、必ず手を出すに変わってしまった。それは、時空管理局だけではないだろうが。

 そもそも、時空管理局の法律の中にはAAAランク以上の魔導師が管理外世界で見つかった場合、管理世界で保護するとある。これは、時空管理局が人材を確保したいという側面も確かにあるが、それ以上に犯罪組織から
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