第35話 張り巡らされた罠
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だったら、貴方の生い立ちも全て知った筈ね……ならば、話は早いわ」
そう言った直後、突如としてプレシアはフェイトを床に向って突き飛ばす。床に激突した直後、フェイトの体を薄い膜の様な物が包み込んだ。膜はそのまま上空へと持ち上がりフェイトを閉じ込める。
「か、母さん! 何で? 何でこんな事するの?」
「分からないの? 貴方の様な人形の使い道と言ったら一つしかないでしょう?」
「プレシアァァ!」
残った三人がフェイトを助け出そうと駆け出す。だが、その三人もまた足元に敷かれていた薄い膜に気づかずに包み込まれてしまう。
「な、何だこれは!」
「で、出られない…」
「プレシアァ! あんた一体何をするつもりなんだい!」
フワフワと膜に包まれた四人がプレシアを見下ろす。そんな四人を見上げながらプレシアが勝ち誇った顔を浮かべていた。
「何をするかですって? 貴方達のせいでジュエルシードが全て揃わなかった。これでは契約違反になってしまう。私はアルハザードへいけなくなってしまうのよ」
「やはり、ジュエルシードを使ってアルハザードへ行くのが目的だったのか?」
歯噛みしながらクロノは言う。薄々気づいてはいた。あの後、フェイトの生い立ちやプレシアの事など大体は調べていた。とすれば彼女がジュエルシードをどの用に扱うかは大体察しがつく。察しがついたと言うのに彼は動けなかった。彼も母を想う子の一人だったからだ。だからこそフェイトの母を信じたかった。
その結果がこれである。
「でもねぇ、貴方達が最高の素材を持ってきてくれた。そのお陰であの人も私を連れてってくれると言ってるのよ。娘のところへ」
「あの人? あの人って一体誰なの?」
【私ダヨ】
突如、プレシアの隣の空間が歪みだす。其処から現れたのは不気味な姿をした異次元人ヤプールであった。
「お前は、ヤプール!」
【ジュエルシードノ力ヲ使エバ更ナル力ヲ得ラレル。ソノ交換条件トシテノ事ダッタノサ。多少数ハ減ッタガ問題ハ有ルマイ】
目の前で浮かぶ15個のジュエルシードを眺めながらヤプールは嬉しそうに頷いていた。
「教えて、その最高の素材って一体何なの?」
【私ガ恐レルタッタ一ツノ存在。ソレハ生マレナガラニシテ強イ光ノ力ヲ宿シタ子供。即チ光ノ子! ソノ光ノ子ノ命ヲ食ラッタ時、私ハ最強ニナレル】
ヤプールは言った。光の子と。
光の子…まさか!
フェイトは確信した。光の子とは即ちなのはの事だ。ヤプールは彼女の命を奪い更なる進化を遂げようとしているのだ。
「そんな事、絶対にさせない! あの子は、なのはは私の大切な友達なんだ!」
「そうよ、だからフェイト…貴方がその子を此処につれてきて頂戴」
「え?」
「貴方が行けばあの子も素直
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