第34話 時の庭園の決戦
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ている理由は無くなった事になる。
後は彼女を無事時の庭園に送り返せば事は片付く。
「そっかぁ、今日でフェイトともお別れかぁ…何か寂しく感じるなぁ……これでアルフちゃんの見納めかと思うとなぁ…」
チラリと回りを見ると、全員の冷たい視線が言った本人である甲児に降り注いでいた。
あれ? 俺何か変な事言った?
そう思っていた辺り、甲児自身全く悪気が無いようだがその辺がまた性質が悪い。
「やっぱり、甲児の頭の中ってスケベな事ばっかなんだね」
「うん、前になのはが言ってた通りだったね」
最早甲児がスケベである事は定着済みとなったようだ。今更弁解しようが無駄でしかない。それは甲児自身が一番良く理解している。
「口は災いの元と言うんだよ。甲児君」
「そう言うのはもっと早めに言って下さいよ本郷さん」
今更手遅れであった。本郷の隣では一文字が笑いながら落ち込む甲児に向かいシャッターを切っている。カメラマンの性分らしいがこちらから見たら質の悪い嫌がらせにしか思えない。
反論したかったがそんな気分にもなれなかった。
「あらあら、一足先にお別れの送別会? なら私達も混ぜて欲しいわよねぇ」
いかにも面白半分的な顔でその場を見ているリンディとアースラクルー。明らかに甲児を助ける気などゼロに等しいのは明白な事でもある。
「ま、まぁ甲児さん…人間大人になればそういった感情に目覚めるって物ですし。そんなに落ち込む事はないですよ」
「ぞ、ぞうが〜〜〜。おまえはいいやづだなぁ〜〜〜」
目から鼻から雫を垂らしながら情けない顔になった甲児がクロノに主室に抱きつこうとする。しかし彼が抱きつこうとした少年は其処にはおらず甲児の両手が空しく空を切るだけであった。
その後は甲児の顔面が無様に地面に激突する。見てるとかなり笑える光景でもあった。
「な、なんで逃げるんだよてめぇ〜〜〜」
「い、嫌…服が汚れると困りますし…」
見上げた時、クロノは甲児から目線を逸らし苦笑いを浮かべていた。避けた理由を知ると甲児の中に沸々と怒りが湧き上がるのを感じられた。このまま放ってはおけない。
「上等じゃぁゴラァ! だったらお前のその黒い服を俺の鼻水と涙でグシャグシャにしてやるよゴラァァ!」
「ギャアァァァ! 何するんですかぁぁぁ! これ支給された制服なんですから止めて下さいよぉぉぉぉ!」
嫌がるクロノを無理やり引き寄せて制服に顔を摺り寄せる甲児。年齢不相応とも言える光景であった。既に16歳となった青少年がまだ14歳の少年を苛めてる。
ハッキリ言ってかなりの問題的な光景でもあった。そんな光景を見ていたリンディはとても嬉しそうに口元を押さえて笑う。何故かその笑みはとても嬉しそうだった。
「おんやぁ
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