家族がかわいそうでしょう
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そこでふと、あることに気付く。
自分は裏の世界に入った頃からそういうことは覚悟していた。だが、無関係の簪ちゃんや本音ちゃんはどうなるだろうか?
「ねぇ、簪ちゃんや本音ちゃんが寝込みを襲ったらどうなるかしら?」
『おそらく頬にキスするでしょうね。たぶんそれくらい大事に思っているでしょうから。………本人はまるで気づいていないでしょうけど、あなたの元部下たちはブリュンヒルデ級とは言わなくても代表候補生以上―――精々あの眼帯以上はあるでしょう? 本人は気づいていなかったけど、あの時はかなりキレていたわよ』
こういうとき、怒りたいのやらホッとしたいのやら感情が渦巻いてわからなくなる。だけどちょうど良かった。
「……さて、シヴァ・風宮さん。そろそろあなたの素性を教えてくれると嬉しいんだけど?」
そろそろ解明しておきたい。この子についても、そして白いISについても。
『だったら彼の心を開くことね、更識楯無。まぁ、利用するだけ利用するならあなたの妹を連れて亡国企業に行くことを進言するけど。そうなると―――IS学園は事実上の運営停止を言い渡される未来しか見えないわ』
「あら、随分の物言いね」
『例えあなたが学園最強でも私からすれば大した実力じゃないし、それに織斑先生が世界最強と言われても所詮は“元”。古い話よ』
「………本当に、随分な言いようね……」
だけど、彼女の目は嘘なんてついていなかった。紛れも無く事実だと、目が語っていた。
だから、そんなことが来ないようにずっと思っていたんだ。
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