家族がかわいそうでしょう
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意味がわからない単語に俺は絶句した。
「まぁ、肉体契約は簡単に言うと―――私の体を好きにしていいから、その代わりあなたにも私の指示に従ってもらうわ」
『却下ね』
俺が呆然としていると、シヴァがそれを拒否した。というかしていなかったら俺は固まっていたぞ。
「あら、あなたには関係ない―――」
『簪は泣くでしょうね。まさか珍しいというだけでどこの馬の骨かもわからない男との子供がいつの間にか大好きな姉のお腹の中にいるなんて………』
―――サァー
と、楯無の顔が青くなっていく。
『もちろん、そこから一気に家族崩壊。無論、そんな遊びに染まった娘を当主にするのは全員が反対し、結果、簪が新たな当主に―――』
「ごめん、祐人。今の話はナシで」
『あら、いいの? 祐人はこう見えても上手だから10年は快感に溺れるわよ』
とまぁ、さっきから女同士で謎の会話を繰り広げているが、俺にはなんのことはわからなかった。快感ならマッサージが上手い一夏にさせるべきだ。
「もちろん。簪ちゃんには裏の世界を歩ませないわよ」
『まぁ、この前に巻き込まれそうになったけど。それに、中には簪の裸を狙って―――』
「そいつはどこにいる?」
俺は回収したと思われる相手―――楯無に聞いた。
「既に処分したわ」
「………チッ」
俺は自分で引導を渡せなかったことがムカついた。
■■■
―――楯無side
最近、祐人が簪ちゃんに肩入れしている気がする。―――じゃなくて、
(あの白いISのことを聞くのを忘れた!)
それはしてはならない失態。今すぐ戻ろうと思ったが、時間を考えるとそれは無理だ。本当は叩き起したいところだが、周りにも人がいるからそれは避けたい。
そこでふと、自分がある人間に見られていることがわかった。
「そこにいるんでしょう? 出てきたらどうなの?」
『あら? さすがは暗部の当主ね』
「あなたにしては随分と見え見えな気配ね。主の下に戻らないでいいのかしら?」
『……男だと判別したら寝床を襲ったと半殺しにし、女だとわかって顔を見て不細工だったら半殺しにするマスターをどう心配しろと?』
「ちなみに、あなただったらどうなるの?」
『襲ってくれたらいいのだけど。まぁ、危険な香りをしたら寝ぼけながら調教する人だからあまり警戒していないの』
それを聞いた私は少し身震いした。
『ちなみにあなたは問答無用で調教ルートよ。何の目的で自分と寝ようとしたか吐かされるだけでなく、自分好みに調教されるわ』
「恐ろしいわね。それは」
『まぁ、あなたの場合は玩具ルートね。ちなみに本人は完全に爆睡中だから一切覚えてないという地獄よ』
……
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