暁 〜小説投稿サイト〜
魔王の友を持つ魔王
§13 東西奔走イタリア紀行
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
えてるじゃないですか。しっかしホント、強行日程みたいな無理ありすぎる日程ですね」

 マスター、と言いかけて慌てて訂正するエルだが、三人の耳はこういう時に限って恐ろしい精度を発揮する。

「マスってなんだよマスって!? 黎斗、てめーまさかマスターとか呼ばせて悦に浸ってるんじゃねェだろうな!?」

「お前だけは俺たちの仲間だと思っていたのに。紫髪の美少女のマスター気取りかよ!! この裏切り者!!」

「天誅だ!!」

「ちょっと待て三人とも!! マスだけでマスターって決めつけるなよ。もしかしたら鱒が食べたかったのかもしれないだろ!!」

 悦には浸っていないがマスター呼びされているのは事実。ここでバレたら学校生活が大惨事になりかねない。助けを求めてエルを見るが、三人の剣幕に彼女も口を挟めないようだ。オロオロとするばかり。助けが当てにならないことを悟った黎斗は、最終手段を選択した。

「だー、朝ごはんいくぞ!!」

 強引に誤魔化す。朝食を食べてしまえば、少しは三人も落ち着くだろう。そんな希望を胸に秘め、黎斗は中央街へ走り出す。彼と彼を追いかける三人を、エルが苦笑いしながら歩いて追った。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ