授業サボってレッツバトル!
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は精一杯だ。一夏―――いや、ラウラでも一撃でダウンしそうだ。それほど力強く、以前のシンデレラ騒動では箒や鈴辺りが「せこい」といいそうなとりもちを使ったが、今となってはそっちの方がよかったのかもしれない。何故なら―――あの二人を一撃で潰そうと思えばできたと思えるほどだ。
そんな猛攻でも打ち続けると次第に疲れが見えてきたのか、徐々に緩くなり隙ができた。
そうそうない隙をモノにするために鳩尾を狙い、渾身の一撃を放って当てる。これで勝てると思ったが、
―――スタッ
吹き飛ばされると同時にバク宙というものをし、事なきを得た。
「………くぅ。今のは聞いた。だが―――」
「―――そこまでですよ」
シヴァとは違う声に、私たちは動きを止めた。
■■■
―――祐人side
何だ、この人。年老いているとはいえ、ものすごいプレッシャーを感じる。
「ダメじゃないですか、二人―――いえ、三人とも。特に織斑先生。あなたは教師なんですから」
「……はい。面目次第もありません」
「あなたの意図に免じて見なかったことにしましょう。織斑先生はすぐに教室に戻ってください。二人は―――」
そしてその人は俺たちの方を向いて、
「ここの片付けをしてくださいね」
「『はい』」
有無を言わさない態度に、俺たちは思わず返事をしてしまった。
―――恐ろしい
そう感じさせるプレッシャーが彼から放たれていたが、俺はむしろ喜んでいたかもしれない。織斑先生より上がいる。そう思っただけで過去にあり―――この学園で失ったと思える牙を取り戻せると感じたからだ。
「シヴァ、さっきの人のことをどう思う?」
『ISナシでだとあなたでも全力を出さないと勝てないわよ。いくらあなたの能力がチート臭いとはいえ、彼はあなた以上の修羅場を潜っているわ』
「だよなぁ………。正直、福音相手でも手加減していたからなんとも言えないし」
『その後に無人機とVTシステムを倒しているし、血が動かすだけで精一杯の分しか残ってないくせに未完成の破壊武器を使って壁をも吹き飛ばしたあなたそれを言う?』
シヴァに突っ込まれて俺はアハハと乾いた笑いが漏れる。
今思えば、あの時の俺は異常としか言えなかった。いくら昔使っていた武器を使って壁を吹き飛ばしたといえ、あれほどの量しかない血であそこまで怯えさせる戦闘を行ったんだ。それでしばらくは入院したが、よく死ななかったな。
『本当にバケモノと言いたいわよ』
シヴァの言葉は聞かなかったことにした。
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