狼の本性〜
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を見た。
「・・・俺は構わないよ。アスナには知ってもらっておいた方がいいだろうし・・・兄貴が話したいなら・・・いいよ」
キリトは俯き・・・話し出す。
「・・・・・・もうずいぶん昔・・・一年以上前かな。一度だけギルドに入ってたことがある・・・」
そこからはあの・・・サチ達《月夜の黒猫団》の話をアスナにする。キリトは全てを話していく。サチに親近感を覚えていたことも・・・そして、あの悲劇も・・・
「・・・サチは心が壊れて・・・今、亮の家にいる」
「・・・」
「・・・そう、だったんだ」
「・・・ごめん、お姉ちゃん。わたしは知ってたんだけど・・・安易に話していい内容じゃなかったから・・・」
アスナは首を横に振る。
「だから・・・怖いんだ・・・また誰かを殺してしまうんじゃないかって・・・」
そこまで言ったとき・・・アスナがキリトの顔を両手で包み込む。
「わたしは死なないよ。だって、わたしは・・・わたしは、君を守る方だもん」
「・・・」
俺はそれを微笑みながら見ていた。きっと・・・アスナがキリトを支えてくれる。そう思った。ただ・・・
「・・・お姉ちゃん・・・」
ただ一人・・・咲だけが微妙な表情をしていた・・・
翌日。今日から勤務開始となるキリトと咲を見に、俺もギルド本部まで付き添う。・・・そこで待ってたのは・・・
「訓練・・・?」
「そうだ。私を含む団員四人のパーティーを組み、ここ55層の迷宮区を突破して56層主街区まで到達してもらう」
そう、大男がいった。確かヒースクリフの近くにいた男だ。ってことはそれなりの立場か・・・?
「ちょっとゴドフリー!キリト君とサキはわたしが・・・」
「副団長と言えど規律をないがしろにして戴いては困りますな。実際の攻略時のパーティーについては了承しましょう。ただ、一度はフォワードの指揮を預かるこの私に実力を見せて貰わねば、例え副団長の妹やユニークスキル使いと言っても、使えるかどうかはまた別」
「あ、あんたなんか問題にならないくらい二人は強いわよ・・・」
「お、お姉ちゃん落ち着いて・・・大丈夫だよ、かなり安全なレベルだし・・・」
「ああ、見たいと言うなら見せるさ。ただ、こんな迷宮区で時間を潰すのはごめんだな。一気に突破するけど構わないだろう?」
ゴドフリーは不機嫌そうに口をへの時に曲げ、集合時間を告げて去っていく。
「なあにあれ!!」
アスナは怒りながら傍らの鉄柱を蹴飛ばす。
「お姉ちゃん・・・怖いよ・・・」
「ごめんね、キリト君。やっぱり二人で逃げちゃったほうがよかったかなぁ・・・」
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