狼の本性〜
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さて、キリトが敗北してからしばらく。すっかり溜まり場と化したエギルの店二階にて・・・
「な・・・なんじゃこりゃあ!?」
「何って、見た通りよ。さ、早く立って」
アスナがキリトに無理矢理装備させたのは、今までのキリトのイメージと真逆の純白な服だった。・・・要するにKoBのユニフォームだ。
「・・・じ、地味な奴って頼まなかったっけ・・・」
「これでも十分地味なほうよ。うん、似合う似合う」
「そうかなぁ・・・亮、どう思・・・って笑うなよ!」
「い、いや・・・ははは・・・」
黒いイメージが植えついてたので、ギャップのインパクトで俺は笑ってしまった。
「なんだったら亮君も着てみる?」
「いや・・・遠慮しとくよ・・・」
ちなみにアスナやシリカとかには他に知らないプレイヤーがいなければ亮と呼んでくれと頼んだ。・・・うん、いい加減“コウハ”と呼ばれると咄嗟に反応出来ないんです。
「あ、ちゃんと挨拶してなかったね。ギルドメンバーとしてこれからよろしくお願いします」
アスナがぺこりと頭を下げるとキリトも慌てて背筋を伸ばす。
「よ、よろしく。・・・と言っても俺はヒラでアスナは副団長様だからなあ」
キリトが人差し指でアスナの背筋を撫でる。
「こんなこともできなくなっちゃったよなぁー」
「ひやあっ!」
アスナが何か言おうとした瞬間・・・目の前を風が通った。
「お姉ちゃんにぃ・・・何してんのぉーーーー!!」
ズガァン!
「がふっ!?」
全力疾走から放たれたドロップキックはキリトを壁に叩き付ける位の威力があった。
「おーい・・・兄貴、生きてるかー・・・?」
「あ・・・あぁ・・・なんとか・・・」
「さ、サキ!やり過ぎ!」
「いいの!この男にはこれ位しないと!」
ちらっと咲を見ると、隣で着替えたのかアスナのと似ている騎士団服を着ていた。
「サキ、とっても似合ってるよ!可愛い!」
「そ、そうかなぁ・・・?お姉ちゃんのとちょっと違うデザインにしてみたんだけど・・・」
キリトが立ち上がり、ベッドに腰かける。
「ふぅ・・・ギルドか・・・」
それが聞こえたのかアスナがちらりとキリトを見る。
「・・・なんだかすっかり巻き込んじゃったね・・・」
「いや、いい切っ掛けだったよ。ソロ攻略も限界が来てたから・・・」
「そう言ってもらえると助かるけど・・・ねえ、キリト君」
アスナがまっすぐにキリトを見つめる。
「教えてほしいな。なんでギルドを・・・人を避けるのか・・・ベータテスターだから、ユニークスキル使いだからってだけじゃないよね。キリト君優しいもん」
その言葉にキリトは・・・俺
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